【タイ・レポート】タイの大麻生産地はどうなっている？バンコクから4時間のローカル大麻農場を訪ねました

タイで解禁された大麻の販売現場を訪れましたが、それでは生産している農場はどのような状況なのでしょうか。

実際に大麻の栽培を行っている地方都市の郊外にある農場を訪れてみました。

Your News Online取材班が向かったのはバンコクから鉄道で3時間余りの街、パークチョーンです。

タイ旅行では快適な寝台列車などが人気ですが、この日乗ったのはいわゆる鈍行列車。

古びた車両に乗っているのはほとんどがタイ人です。ちなみに古くとも清潔でゴミなどもないのは高得点です。昔ながらの旅の感じを楽しむのにとても良いですね。

1時間もすると窓の外は懐かしい東南アジアの田園風景に。

時折売り子さんが飲み物やスナックを売りに来ます。朝ご飯にムーピン（豚の串焼き）とカオニャオ（蒸したもち米）を買いました。旨し。

こちらはクラトム。OGクラトムと違い、濃くて苦い昔ながらのものでした。

これぞバックパッカーの旅という風情です。

途中で長い停車時間があり、パークチョーンに到着したのは出発から4時間を過ぎた頃でした。

落ち着いたのどかな街並みです。日本車もかなり走っていました。

タイでももう5Gが当たり前なんですね。

駅前から5分ほどの大きな市場です。当然ながら見かけるのは全員タイ人です。

さらにそこから10分ほど歩くとこの街で唯一の大麻販売店です。

バンコクのおしゃれな大麻販売店と比べるとシンプルですが、大麻も喫煙具も揃っています。

無造作に置かれたストックです。

王様や高僧の写真と大麻をあしらったお店のロゴが並んでいるのは不思議な眺めですが、今や合法なビジネスなので誰も気にしません。

こちらから車で20分ほど走ると農場です。訪れたタイミングは大麻の収穫が終わったところでした。

こちらが大麻の栽培されていた空っぽになった温室です。

収穫後の大麻の幹。長さは優に2m以上あります。

こちらでは次のシーズンの大麻の育成が始まっています。

温暖なタイでは3ヶ月程度で収穫できるため、最大で四毛作が可能とのこと。

まだ小さな苗もありました。

こうした苗のうち育ちの良いものが選別されて育成されます。

収穫後にはバッズと呼ばれる未熟果穂をトリミングする重要な仕事があります。

トリミングではバッズの形や大きさを整え、不要な葉や枝を取り除く作業です。これによってバッズの大きさが揃い、見た目が美しくなるとのことです。

話を聞くと、トリミングをしたからといって効きが大きく変わるわけではありません。しかし野菜や果物も大きさを揃え、不要な枝葉をカットして見栄えを整えることを考えれば、商品作物として同様に重要な過程であることが分かります。

リラックスしてのんびり行っているように見えますが、実に真剣なまなざしです。商品のクオリティや価格に直結すると考えればもちろん不思議はありませんが…。

こちらがトリミングが終わりパッキングされた大麻です。

農場オーナーの家族からランチをいただきました。タイ北部の名物、ラープが過去最高クラスの美味しさでした。

実際に農場を見て作業を見学した感想は、大麻は日本で言うならば苺やメロンのような高級な商品作物のような扱いをされているということです。

医療大麻自体は2022年の解禁以前から作られていたため、その頃からのノウハウは間違いなく蓄積されています。

また先日インタビューしたジェイクさんが指摘するように、既に合法化された欧米の国や州で撮影されたYouTubeなどを参考にクオリティを上げるための作業が学ばれていったという経緯もありそうです。

おまけ。帰り際に見つけた美人店主のアイスクリームトーストの屋台です。

お母さんがトースト係でした。

地方の街とは思えないレベルのおしゃれさと美味しさで35バーツ（約140円）でした。

パークチョーンの表通りに出ていた夕方のマーケットです。活気に溢れて食べ歩きにぴったりの屋台がずらりと並んでいました。

遅くなったため帰りはバスで。なぜかクラブのような照明でした。

本取材はhamahama_jp氏のコーディネートにより実現しました。ご協力ありがとうございました。

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