以前から専門技能を無料で使い放題、各種経費も自腹な上に熱中症の危険も高いブラックボランティアであると指摘されてきた五輪ボラ。
新型コロナのパンデミックで感染の危険が上乗せされていましたが、さらに人手不足で予定の倍の業務が押し付けられる可能性が出てきました。
東京五輪で宮城県が確保した約1700人の都市ボランティアのうち、1/3に当たる600人近くがコロナへの不安などから参加を見合わせる恐れが明らかになりました。
これで当初の必要数1300人を割り込む計算となり、再配置など計画修正を迫られることになりそうです。
県がネットで意向調査をしたところ、3月15日時点で「参加できる」と答えたのは65.7%、「参加できない」は21.6%、無回答は12.7%となっています。
理由の半数近くはコロナ感染の不安を理由に挙げた他、職場から取りやめを促された例や1年延期により受験や就職、転勤などで参加できなくなった例もあるとします。県の五輪推進課は無回答はいわゆる「バックレ」可能性が高いとし、参加するのは必要最低限の1100人程度になると推定。
ただし同課は今後の感染状況次第で辞退者がさらに増えると見ており「2人で当たる業務を1人に変更するなどの工夫が必要だ」と述べています。
危険を察知した人から逃げ始め、逃げ遅れた人が感染リスクと過重業務を押し付けられるという負のスパイラルがすでにできあがっている様子がよく分かります。
もちろん宮城県以外でも似た状況は起こっているはずで、今後各地で大きな問題になりそうです。
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