自民党の有志議員が家族や地域社会の絆を重視するという名目で11月に設立した議員連盟「『絆』を紡ぐ会」がさっそく選択的夫婦別姓に反対する提言を行うことが明らかになりました。
◆自民党が選択的夫婦別姓に反対する「絆」議連が提言へ
「絆」議連は11月30日に国会内で会合を開き、旧姓の通称使用を拡充する策を盛り込んだ提言をまとめました。これを近く下村博文政調会長や政府に申し入れる方針とのことです。
「絆」議連の共同代表を務める高市早苗前総務相は会合で12月に策定予定の第5次男女共同参画基本計画について「私たちが見過ごせない文言が入る可能性がある。親子、夫婦の戸籍上の同氏を堅持していきたい」と述べ、選択的夫婦別姓に反対する意向を明確にしています。
同会の方針は上記のようにあくまで夫婦を同性にした上で通称としての旧姓の使用を広めるという、夫婦の姓に関しての現状維持を目的としたもの。
多少便利になるように見えるかもしれませんが、これでは改姓によって発生する各種証明書や口座名義といった公的な情報の変更の手間や費用がそのまま残置されることになります。
◆選択的夫婦別姓への賛成は7割に達する
10月にインターネットを通じて行われた「選択的夫婦別姓」への賛否を問うアンケートでは、「他の夫婦が同姓でも別姓でもかまわない」として選択的夫婦別姓賛成した人が合計で71%に上っています。
これに対し、「自分は夫婦同姓が良いし他の夫婦も同姓であるべきだ」と反対した人はわずか14%に過ぎず、5倍以上の差を付けられています。
回答の選択肢が独特に見えるかもしれませんが、これはあくまで「選択的夫婦別姓」を問うものであるから。例えば「自分は夫婦同姓が良いけど、他の夫婦は同姓でも別姓でもかまわない」はという考えは名実ともに賛成意見となります。
加えて自民党支持者でも選択的夫婦別姓への賛成者はこの数年で増加しており、今年春の調査では過半数に達するなど、民意は大きく賛成に傾いているのが現状です。
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