昨日渋谷で反同性愛デモを主催していた「頑張れ日本!」の2010年の結成大会に安倍首相ら現閣僚を始め、多数の国会議員らが参加し、登壇していたことが同HPから明らかになりました。安倍首相に至っては基調講演を行っています。詳細は以下から。
3月10日、渋谷区の同性パートナーシップ条例に抗議するとの名目ながら、実質的には完全な「反同性愛デモ」が渋谷の街で行われました。その中では「普通の愛情は男女から発生する」「LGBTは社会を乱す」などとLGBTへの明確なヘイトスピーチが繰り広げられ、あまりに酷いと多くの批判を浴びています。
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このデモを主催していたのが「頑張れ日本!全国行動委員会」(通称、頑張れ日本!)という団体であることは上記の記事でも指摘しましたが、この団体の2010年2月2日に開かれた結成大会に、当時下野中の安倍首相及び現在の安倍内閣の閣僚が複数参加していたことが同団体のHPから明らかになりました。
2010.2.2 頑張れ日本!全国行動委員会結成大会|頑張れ日本!全国行動委員会
この結成集会では2600人が日比谷公会堂に集合。結成時の代表には田母神俊雄元航空幕僚長が就任しています。なお、渋谷のデモにも参加していた水島総は幹事長となっており、司会も務めています。
この結成集会に参加していた国会議員は同HPの記載によると以下のとおり。カッコ内は編集部が現在のポストや役職などを注記しています。党名なき場合は自民党所属となります。
安倍晋三(内閣総理大臣)
平沼赳夫(次世代の党党首)
下村博文(文部科学大臣)
高市早苗(総務大臣)
山谷えり子(国家公安委員会委員長、内閣府特命担当大臣(防災担当))
衛藤晟一(内閣総理大臣補佐官)
西田昌司(自民党副幹事長)
稲田朋美(自由民主党政務調査会長)
大江康弘(2010年4月~12月 幸福実現党)
城内実(外務副大臣)
中山成彬(次世代の党・落選)
西村眞悟(次世代の党・落選)
赤池誠章(文部科学大臣政務官)
萩生田光一(自由民主党副幹事長・総裁特別補佐)
参加、登壇している当時現職の国会議員は以上の面々。自民党と次世代の党が中心となっています。安倍首相に加え、現在政治資金問題で大炎上中の下村文科相。ネオナチ団体の代表と写真を撮ったことで大きな問題となった高市早苗総務相、稲田朋美政務調査会長、西田昌司副幹事長らは3人とも参加。ヘイトスピーチを規制する立場ながら在特会元幹部との写真が大きな批判を呼んだ山谷えり子国家公安委員会委員長も名前を連ねるなど、安倍政権との並々ならぬ繋がりを見て取ることができます。
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そして当時下野中だった安倍首相はなんとこの場で基調講演を行っています。チャンネル桜による以下動画の15:15頃から閲覧可能。
1/2【2.2 頑張れ日本!】日本解体阻止!全国総決起集会報告Part1 [桜H22 2 3] - YouTube
安倍首相はまず会場の熱気から危機感がひしひしと伝わっていると褒め称え、のっけから当時の鳩山首相に対して「私たちは国家と言う概念が欠落した人物を総理大臣に選んでしまいました」とこき下ろします。
その後も鳩山首相(当時)や小沢幹事長(当時)を始めとした民主党政権に対する辛口の意見が続きますが、興味深いのは18:20頃から。この結成集会の直前に行われた鳩山首相(当時)の施政方針演説に対して威勢よくこうブチ上げます。
鳩山さんは「命を守りたい」こう言ってましたね。医者じゃないんですから。総理大臣なんですから。国を守るんですよ、総理大臣の仕事は!皆さん、そうじゃありませんか!?
会場からは拍手喝采が巻き起こります。「総理大臣の仕事は命を守るのではなく国を守ること」、現在の安倍政権の政策から自民党の改憲案までを貫く非常に明確な柱がここで示されていると言うこともできそうです。
また、このリストに名前の上がっている萩生田光一総裁特別補佐は「戦後70年談話の裁量権は首相に預けるべきだ」「日本では国際決議に寄って戦犯は名誉回復され、存在しない」などの発言が昨今も物議を醸している安倍首相の側近。
与党協議「なじまない」 戦後70年談話で萩生田氏 :日本経済新聞
【長州「正論」懇話会】萩生田光一・自民総裁特別補佐「慰安婦報道検証し、名誉回復を」 - 産経WEST
安倍首相が同性婚に反対するチラシを渋谷区でポスティングしていた統一教会に対し、官房長官時代に同会の催しに祝電を送り、首相になった後も機関紙の表紙を飾るなど深い関係にあることは以下の記事で既にお伝えしていましたが、ここで同様に来賓挨拶を行ったとして名前が上がっていたのが萩生田総裁特別補佐です。
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渋谷区の同性パートナーシップ条例案に反対して反同性愛デモを行った頑張れ日本!と反同性婚のチラシをポスティングした統一教会。双方に安倍首相と側近の萩生田総裁特別補佐が少なからぬ関係を持っていることは広く知られるべきでしょう。
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