自民・公明両党が新型コロナ対策に集中しなければならないはずの今国会で、国民投票法改正案の成立を目指す方針を確認しました。詳細は以下から。
◆政府が「国民投票法改正案」今国会成立させる方針を提示
NHKによると、自民・公明両党の幹事長と国会対策委員長らが5月19日に国会内で会談し、衆議院憲法審査会で継続審議となっている国民投票法改正案に「結論を出すべきだ」とし、今の国会での成立を目指す方針を確認しました。
自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「ずっと継続審議になっているのは、立法府としていかがなものかと懸念する。結論を出してほしい」と述べています。
◆「国民投票法改正案」はデリケートかつ不要不急
当然ながら、国民投票法改正案は憲法改正に直結する極めてデリケートな法案。憲法審査会でも十分な議論は行われておらず、改憲を急ぐ理由もないため、誰がどう見ても不要不急と言わざるを得ません。
一方、5月半ばに至ってもアベノマスクの配布すら全く進んでおらず、10万円の給付もマイナンバーカード絡みの不手際や煩雑な事務処理のせいで遅れに遅れています。
また新型コロナのパンデミックに伴う外出自粛要請により日本国内の経済はすでに大打撃を受けており、一刻も早い対策が待たれているのが現状です。
◆広告規制なしのため、中立性に大きな疑問符
また国民投票法改正案には広告規制が盛り込まれておらず、資金力のある政党や大企業などがプロパガンダの広告を際限なく流し放題になるため、中立性が脅かされるとして強い批判を浴びています。
立憲民主党が2019年11月に作成した問題点の説明動画を以下から閲覧できます。
#国民投票法改正案に抗議します
— 立憲民主党(りっけん) (@CDP2017) May 19, 2020
トレンド入りした国民投票法改正案。どんな問題があるのか、解説します。国民投票では、憲法改正の賛成・反対を選びますが、政府の改正案には広告の規制がほぼなく、お金があれば流し放題になってしまいます。(※2019.11.22の動画です)pic.twitter.com/ndJtwmKdbp
このためツイッター上ではすでにハッシュタグ「#国民投票法改正案に抗議します」が登場し、トレンド1位に。10:45現在でツイート数は31万件を超えています。
火事場泥棒と批判された検察庁法改正案を成立断念した途端に次の火事場泥棒に手を染めたとの批判も出ており、文字通りふたたび火事場に油をぶちまける結果となりそうです。
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