本当に一律給付となるのか、そして実際の給付がいつになるのか、まったく見通しが立てられない状況です。詳細は以下から。
これまで野党が要請してきた所得制限を設けない「10万円一律給付」を公明党の山口代表が4月15日に安倍首相に求めたことが報じられましたが、その後の進捗が足踏み状態となっています。
この要請の前日、14日には自民党の二階幹事長が所得制限を設けた上での10万円の現金給付を政府に申し入れる考えを明らかにしていました。
公明党の要請はここから一歩進んで野党の要望と同様のものとなっており、同時に今月下旬にも成立する見通しの補正予算案の組み替えも要請していました。
ですが安倍首相は「方向性を持って検討する」と応じるにとどまり、自民党は15日の公明党協議の中で「補正予算案は閣議で決定しているうえ、組み替えを行えば、経済対策全体の実行が遅くなり応じられない」などとして予算案の組み替えには応じませんでした。
NHKの報道によると、自民党は悪評の高い「条件付き30万円の現金給付」などを盛り込んだ補正予算案を成立させた後、一律給付についての「検討を本格化させる」構えです。
ただし約12兆円の財源が必要となるため、所得制限を設けるかどうかもこれから検討するとのこと。「10万円一律給付」が実現するかはまだまだ不透明な見通しです。
補正予算案の成立が早くとも来週以降となり、その後検討の本格化という流れを考えると、仮に「10万円一律給付」が実現するとしても、実際の給付がいつ頃になるのか見通しが立てられないのが現状です。
すでに自粛要請によって多大な経済的影響を受けている人も多いため、一刻も早い一律給付の実施が求められます。
【13:50追記】
安倍首相が16日、新型コロナウイルス対策として国民1人当たり10万円の現金を一律給付するため、補正予算案を組み替える方向で検討するよう指示したことを共同通信社が報じています。
これは16日朝に公明党の山口代表が安倍首相に「10万円一律給付」を改めて要請した上で補正予算案の組み替えを求めたことをうけたもの。首相はこれに「引き取って検討する」と応じ、首相官邸で麻生財務相、自民党の二階俊幹事長、岸田文雄政調会長らとも会談していました。
ただし岸田政調会長は会談後に「(首相から公明と)引き続き調整の努力をするよう指示があった」としたものの「何か決まったことはありません」と述べるにとどまり、菅官房長官も記者会見で「政府として与党とよく連携して、補正予算をすみやかに成立させていただくことが重要であると考えている」として補正予算の成立後に追加対策を検討する考えを示すなど、どちらに進むかは現時点ではまだ見通せません。
引き取って検討する
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