前川前事務次官の証人喚問を「必要ないということが、その理由だ」として拒否した自民党の竹下国会対策委員長が加計学園問題の利害関係者だったことが判明しました。詳細は以下から。
森友学園問題では民間人の籠池前理事長を「総理に対する侮辱だ」と証人喚問を行いながら、加計学園問題では前川前事務次官の証人喚問を「政治の本質に何の関係もない」「必要ないということが、その理由だ」などと拒否した竹下亘自民党国会対策委員長。
加計学園問題に対して安倍首相が繰り返す「丁寧な説明」という表現とは真逆の行為に国民からは疑問の声も上がっていましたが、実は竹下国対委員長の一族が経営する企業である建設会社の「福田組」が加計学園の工事を受注するという利害関係者だったことが分かりました。
竹下委員長は竹下登元首相の異母兄弟であり、タレントのDAIGOの大叔父として有名ですが、竹下委員長の妻である竹下雅子は福田組名誉会長である福田正の次女であり、代表取締役会長である福田勝之の妹です。福田組は田中角栄の有力後援者として公共事業を中心に急成長を遂げた新潟県最大規模のゼネコンとして知られており、竹下委員長はこの福田組名誉会長の義理の息子という事になります。
この福田組の公式サイトに掲載された同社の建築した「工事作品集」の「文化・教育施設」(魚拓)の中には千葉県銚子市の加計学園系列の千葉科学大学の建物がふたつ掲載されています。
千葉科学大といえば、先日BUZZAP!でもこの加計学園のために払った補助金のせいで銚子市が「第2の夕張」級の借金地獄に陥っていることをお伝えしましたが、銚子市民の重い負担の一部が加計学園を通じて福田組に流れていった事になります。
しかもその千葉科学大は多額の補助金を支給されながらもせいぜい偏差値30台で薬剤師国家試験の合格実績も惨憺たるものであり、おまけに定員割れと慢性的な赤字を抱え込むという目も当てられない状況です。
加計学園の岡山理科大の獣医学部新設で工事を受注したアイサワ工業が自民党の逢沢一郎衆院議員の祖父が創業者で、現在は従兄が経営している企業であることは既に広く知られていますが、同じ加計学園の千葉科学大でも自民党議員の一族の経営する会社が工事を受注するという同様の構図があることが見て取れます。
こうして見ると、竹下委員長が前川前事務次官の証人喚問を「証人喚問は必要ない。話としては面白いが、政治の本質に何の関係もない」としてはぐらかして拒否したり、「必要ないと考える理由は何か」との記者団からの質問に「必要ないということが、その理由だ」という答えにならない答えを返した理由も腑に落ちます。
安倍首相夫妻を筆頭とする安倍政権と加計学園の濃密さは以前BUZZAP!で詳しく報じましたが、その後維新の会の片山虎之助代表や政府の駆けつけ擁護で有名な経済学者の高橋洋一氏など、加計学園に利害関係を持つ人物が政府の内外に存在することが明らかになっています。
なお、竹下委員長は本日7月31日も南スーダンPKOの日報隠蔽問題に関する閉会中審査で稲田前防衛相の出席を「大臣を辞任し、一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけない」などとして拒否したところ。こちらもまた物議を醸すことになりそうです。
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