Photo by halfrain
日本では当たり前の光景ですが、世界的に見るとこのような傾向になっていました。詳細は以下から。
小売業者、特に現場の店員を悩ませる理不尽かつ傲慢なモンスタークレーマー化した消費者ですが、安いものを買おうとする場合にこそ消費者は店員を人間扱いしなくなる事が研究で明らかにされました。
カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究者らが「Journal of Consumer Psychology」に発表した研究では、消費者の店員に対する態度を調査。バーゲンで激安商品を取り扱う店で買い物をする時に態度がどのように変化するかを比較しました。
それによると、激安を求める消費者は、激安店ではない店舗の店員に比べて激安店の店員を「人間以下の存在」として振る舞っていることが分かりました。
研究者らはこうした態度を「価格意識メンタル(price-conscious mentality)」と名付けました。この態度は「並外れた節約意識と最安値への執念によって、消費者は店員の人間的価値を低く見積もり、結果的に思いやりの欠片もない振る舞いをしてしまう」のだと定義づけられています。
研究の共著者のJohannes Boegershausenさんは「消費者が最安値だけに目を奪われてしまうと、それ以外の人間の必要とするものを理解したり、場合によっては認識することさえおろそかになってしまう」とステートメントの中で指摘しています。
研究の中で実験では、被験者らは態度の悪い店員とライブチャットで会話し、不満であれば苦情で懲罰を科すことができます。そして実験の結果としては、被験者らが「価格意識メンタル」である場合には店員に対して懲罰の選択を行う確率がそうでないグループに対して18%も上昇していました。
また研究の別の調査では、LCCのライアンエアーとルフトハンザ航空へのレビューを比べると、双方の価格帯や提供サービスの違いを勘案してもなおライアンエアーへのレビューでは乗務員らへを「人間扱いした」言葉が明確に少ないのです。
これと同様な現象はライアンエアーの制服とルフトハンザの制服とどこの航空会社でもない制服を着たフライトアテンダントの写真を被験者らが見せられた時にも発生しました。回答者らはライアンエアーのフライトアテンダントをより非人間的に評したのです。
日本では「お客様は神様です」という言葉を勘違いした傲慢な消費者がモンスタークレーマー化し、店員に対して極めて非礼な態度で理不尽な要求を行う事が少なくありません。その上によかれと思って安くすればするほど客が店員を人間扱いしなくなるのだとしたら、これはなかなかやりきれない話です。
まずは次のバーゲンの時、自分がちゃんと店員を人間扱いできているのか、胸に手を当てて考えてみるとよいかも知れません。
Bargain-Hunting Shoppers Treat Customer Service Workers As _Less Human_, Study Finds _ IFLScience
(Photo by halfrain)
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