国会正常化の与野党合意の条件すらあっさりと反故にしましたが、その理由がふるっています。詳細は以下から。
自民党の二階俊博、公明党の井上義久両幹事長が5月16日に東京都内で会談し、学校法人「森友学園」問題での財務省の改ざん前の決裁文書の公表時期を予定していた18日から23日まで延期することを野党に確認することなく勝手に「了承」しました。
しかも、財務省の提示した理由が「文書が膨大で、非公表部分の黒塗りが間に合わない」というなんとも国民を馬鹿にしたもの。財務官僚はそんな言い訳が社会で通用すると本気で考えているのでしょうか?
そもそもこの改ざん前決算文書の「5月18日まで」の公表は、自民党の森山裕、立憲民主党の辻元清美両国対委員長が国会正常化の条件として5月7日に合意していたもの。それを与党内だけで勝手に延期を「了承」して勝手に約束を破るという、幼稚園生でもいけないと分かることを平気でやってしまいました。
辻元氏は16日に森山国対委員長に対して一部でも18日に文書を公表することや21日の予算委員会開催を求めたが、森山氏はいずれも拒否。
「書類は出すのだから、約束はしっかり守るということだ」などと苦しい言い訳に終始していますが、本来であれば真っ先に約束を守れず改ざん前決算文書を公表できなかった責任を取って麻生財務相が辞任すべきところ。
しかしなぜか自民党側は誰ひとり責任を取らずに開き直るというまったく意味不明の行動に出ています。5日間も遅れておいて「約束はしっかり守るということだ」などと言ったら社会人であろうと学生であろうと張り倒されても文句は言えないところなのですが、大丈夫でしょうか?
与党は文書の公表を受けた予算委集中審議も、当初予定の21日から28日へ遅らせる方針で、約1ヶ月後に近づく国会会期末に向けてなりふり構わぬ逃げ切り工作に出ています。
加えて改ざん前決済文書を公表する23日には働き方改革関連法案の衆院の委員会採決を目指し、防衛省もイラク日報問題の調査結果を同じ23日にぶつけて公表することを検討するなど、印象を薄めて批判をかわそうと躍起です。
嘘を吐き、言い訳を並べ、約束を破り、真相究明から逃げ続ける。なかなか道徳の教科書には載せられないような所業がずらりと勢揃いしています。政府にはぜひとも子供たちのお手本になるような言動をしていただきたいところですが…?
森友文書:公表延期23日に 財務省「黒塗り間に合わぬ」 - 毎日新聞
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