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東京都がヘイトスピーチ抑止とセクシャルマイノリティ差別禁止の条例案を可決させました。詳細は以下から。
東京都議会総務委員会は10月3日、特定の人種・民族といった属性への差別を煽動する「ヘイトスピーチ(差別扇動表現)」を抑止し、LGBTなどのセクシャルマイノリティ(性的少数者)への差別を禁止する「オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例案」を可決しました。
10月5日の本議会で成立し、2019年4月の全面施行となる見通しです。
ヘイトスピーチ抑止条例は大阪市が既に2016年7月1日に施行していますが、総人口1300万人を誇る日本の首都でこうした条例が制定されたことは極めて大きな意味を持ちます。
この条例案では、差別的な言動の可能性が高く危険性が明らかな場合に公園やホールといった都の施設の利用制限が盛り込まれています。条例での利用制限は全国で初のケースとなり、具体的な基準の制定は条例成立後となります。
ヘイトスピーチの抑止を巡っては神奈川県川崎市が3月に公的施設の利用を制限するガイドラインを施行しており、同様の対応は京都府も4月から始めています。
また、この条例案の大きな特徴はヘイト規制だけではなくLGBTなどのセクシャルマイノリティ(性的少数者)に関して「性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならない」と明記していること。
これは条例案の正式名称が「オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例案」とされているように、東京オリンピックに向けていかなる差別も禁じた「五輪憲章」の理念を実現すると位置づけられるものであることが大きな理由です。
自治体や事業者が差別解消に向けた取り組みを進めるための条項も盛り込まれていますが、啓発のための基本計画を定めることが盛り込まれたものの実際の検討は今後の課題となります。
果たして小池都知事は日本の中心でヘイトを叫ぶ差別主義者を東京オリンピックまでに排除することができるでしょうか?
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