絶対流出してはいけない個人情報だったはずのマイナンバー。扱いがあまりにもザルな現状が明らかになっています。詳細は以下から。
先日BUZZAP!では東京、大阪両国税局からデータ入力を委託されていた東京都杉並区の業者、システムズ・デザインが契約に反して別業者に再委託し、マイナンバーなど個人情報が含まれる約70万件の書類を流していたという事件を報じ、大きな反響がありました。
絶対誰にも知られてはいけない番号のはずのマイナンバーの取り扱いを、国税局があまりにずさんに民間企業に丸投げしていた事実に同制度への不信感が噴出しましたが、どうやら国税局だけの話では済まなそうです。
さいたま市も上記事件のシステムズ・デザインに住民税に関して企業や個人から去年提出された「給与支払報告書」などマイナンバーを含んだ58万件分のデータの入力を委託していました。
さいたま市によると、作業完了後12月13日、システムズ・デザインが都内の別の業者に入力作業を再委託していたと同社から報告を受けたとのこと。
違法な再委託を行った理由として、システムズ・デザインは国税局の際と同様に「人手不足」であったと説明しています。なお、これまでに個人情報の流出は確認されていないとのこと。
今回の事件の発覚で、国税局のケースがたまたま引き起こされた訳ではなく、慢性的な人手不足によって恒常的に違法な再委託が行われていた可能性が出てきました。
また人手不足は日本社会全体の構造的な問題である事から、他のデータ入力業者に関しても同じようなケースが発生している可能性も否定できなくなっています。
仮にマイナンバーの流出が日常的に行われていたということになれば、多くの個人情報を紐付ける「絶対誰にも知られてはいけない番号」としてのマイナンバーはその意味を完全に失ったと言わざるを得ません。
一刻も早い全貌の解明が求められますが、オワコンどころの状況ではないため速やかな廃止が必要です。
集英社インターナショナル
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