世界で広がっているとされる医療大麻。実際はどの程度シェアを広げているのでしょうか?詳細は以下から。
カナダやアメリカ合衆国の半分近くの州では既に合法であり、先日オーストラリアやドイツがこれに倣うことを表明した医療大麻。いわゆる代替医療の一環として大きな注目を集めるようになり、日本でも現在行われている参議院選挙で女優の高木沙耶さんが医療大麻の合法化を訴えて出馬していることが話題になっています。
がんの化学療法の副作用を和らげ、エイズ患者の食欲増進を助けることを始め、てんかんや多発性硬化症などにも有効とされ、最新の研究ではがん細胞そのものに対する効果についても言及されるようになりました。
違法薬物としての時代が長く、まだまだ科学的研究の余地が残されており、今後どのような効能が見つかるかには大きな期待が掛けられています。
では、実際に使用されている医療大麻はどの程度シェアを広げ、他の医薬品から置き換わっているのでしょうか?
ジョージア大学の最新の研究では、2013年に医療大麻が合法化されていたワシントン特別区と17の州で公的高齢者・障害者医療保険によって使用された処方薬のコストは医療大麻の存在によって1億6520万ドル(約165億円)削減されたと見積もられるということ。
仮に全米で医療大麻が合法化され、同じ割合で公的高齢者・障害者医療保険による処方薬が医療大麻に置き換わった場合は全体で4億6800万ドル(約468億円)の医療費削減に繋がることになります。研究を主導したAshley Bradford博士はステートメントの中で
研究結果は人々が本当に大麻を既存の処方薬の代替として医療目的で使用していることを示している。単に嗜好品として用いているわけでは無いことが明らかだ。
としています。医療大麻は現在アメリカ合衆国では以下の9つの症状に対して処方が可能です。
・不安症
・鬱
・緑内障
・吐き気
・痛み
・精神障害
・(てんかんなどの)発作
・不眠症
・けいれん
膨れあがる医療費は日本でも深刻な問題となりつつあります。医療大麻はそれを欲する患者はもちろん、国家の財政をも少なからず助けることに繋がるのかもしれません。
Medical marijuana use linked to lower prescription drug use - Health - CBC News
After Medical Marijuana Legalized, Medicare Prescriptions Drop For Many Drugs Shots - Health News NPR
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