フィンランドの食を楽しむならこのマーケット広場は外せません。お土産の物色のついでにじっくり歩いてみました。
北欧の食文化…といっても、なかなかピンとくる日本人は少ないのではないでしょうか。実際あまり触れる機会もないそれらの食事をいっぺんに楽しめるのがヘルシンキの港に面した「マーケット広場」です。
ここでは朝の6時半頃から18時頃まで、飲食やお土産物の屋台が並び、多くの観光客で賑わいます。物価の高いフィンランドの中ではかなりリーズナブルに食を楽しむことができるので、モーニングやランチの時間にぴったりです。
マーケット広場があるのはヘルシンキ大聖堂から5分ほど南に下がったところ。政府の庁舎などが並ぶ目の前に広く開放的なスペースが広がっており、様々な屋台が並んでいます。
実際に歩いてみた時の動画です。夏の朝方は季候も良いので早起きして散歩をしてみました。途中に見える船は世界遺産のスオメンリンナ要塞に向かうもの。
この辺りはお土産屋ゾーン。土産物は服やクラフトなど、北欧らしいデザインのものが並びます。
フェルトで覆われたナチュラルソープです。大人気でした。
ピアスやペンダントヘッドのお店です。日本では見られないデザインも多数ありました。
服屋さん。色彩感覚がポップだけどどぎつくないという不思議な調和に目を奪われます。
どう見てもメーテルの着ているあの服ですね。確かにメーテルは北欧の美女というタイプではありますが…。
謎のぬいぐるみ屋さん。可愛いけれどヘンテコという独特のテイストを持つキャラクターをフィンランドではよく見かける気がします。よく考えるとムーミン一家もそんな感じですね。
端にはずらりとフリマのエリアも。それぞれ手づくりのクラフトが並んでいます。一点もののお土産を探す人にはおすすめです。
お腹が減ったので賑わう通りを進んでいきます。
飲食ゾーンに辿り着きました。フィンランド名物のひとつ、サーモンクリームスープをまずは食べてみます。パンと食後のコーヒー付きで7.5ユーロ(約950円)とお手頃価格です。繰り返しますが、これがフィンランドではお手頃価格です。
屋台のテーブルでいただきましたが、これが実に美味。ひと口食べるとスープのクリーミーさと新鮮なサーモンのふくよかな味わいが広がります。付け合わせのパンもみっしりとした質感のもので、スープに付けながら食べると絶品です。朝ご飯にぴったりでした。
こちらの屋台が一般的なメニューとお値段でしょうか。サーモンを筆頭としたシーフードを使ったメニューと鹿のソーセージなど。
この巨大なサーモンはインパクト大きいですね。
サーモンなどのシーフードを直売している船も。こちらはキッチン付きの宿でないと難しそうですが…。
なお、このマーケットにはたくさんのカモメがいます。もちろん餌やりは禁止ですが、食べ物を取ろうと襲いかかっては来ないので心配なく。日本のカモメと違って顔が黒いのが特徴です。
ここがマーケット広場の中心部のモニュメント。
もちろんアイスクリーム屋もあちこちにあります。
また、このマーケットで目を引くのが野菜と果物の屋台です。訪れた時は、果物はベリーやイチゴ、チェリーなどがメインでした。
フィンランド人はもちろん果物はよく食べるのですが、このスナップエンドウもフルーツ代わりによく食べます。
袋にこれだけ入って3ユーロ(約400円)です。
これをどうするかというと…。
パカッと剥きます。
コロコロとした豆を取り出してそのまま頂きます。エグみはほとんどなく、フレッシュな豆の香りがたまりません。枝豆が好きな人なら間違いなく好きな味です。季節ものなので見つけたらチャレンジしてみてはいかがでしょう。
夏の柔らかい北欧の陽射しを浴びながら、港の縁に腰を下ろして食べるのはなんともおつなものです。
その時の動画です。後ろではアコーディオン弾きがゆったりと音楽を奏でてくれていました。投げ銭の文化があるからこそ、こうした音楽のある素敵な空間が生まれるんだなと実感します。
さて、この先に見えるホールに足を運んでみます。ここはオールド・マーケットホール。屋内マーケットで、食品や食材を売る店とレストランやカフェが入っています。
チーズにスパイス、ジャムや各種缶詰類など、こちらもお土産にはぴったり。
イートインのできるカフェやベーカリーもあちこちにあり、食べ歩き用のサンドイッチやパンなどもあります。外の屋台よりは若干高めの値段設定でしょうか。
なおサラミやソーセージなどは検疫で引っ掛かるため、お土産にしたい人はしっかり持ち込みに関する手続きをチェックしてください。知らずに普通に持ち込めたという話も多いですが…。
ということで、モーニングにランチにお土産まで揃ってしまうヘルシンキのマーケット広場でした。物価が高いだけに、こうした場所が街中にあるのは嬉しいところです。
次回はフィンランドのカラフルで可愛いのにヘンテコなセンスの源泉を体験できる現代美術館、キアズマを訪れてみます。
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