スペインの小さな町の修復されたキリスト画が「まるでサルのようになってしまった」ニュースは先週世界中を駆け巡りましたが、微笑ましいエピソードと修復後の絵それ自体の持つインパクトは現地に観光客を呼び、ネット上に数多くのパロディを生み出し、保存を求める動きまで出てきています。
Michael Jackson photoshopped on fresco - UPI.com
Botched Restoration of Ecce Homo Fresco Shocks Spain - NYTimes.com
'Fresco Jesus' Attracts Hundreds of Visitors Discovery News
事の発端は、スペイン北東部のボルハ市の教会の柱に描かれていたスペイン人画家Elias GarciaMartinezが1910年に描いた「Ecce Homo」と題されたフレスコ画が痛み始めたところ、地元の80代のおばあちゃん、Cecilia Gimenezさんが善意から独自に修復を始めたこと。
この絵があまりにも酷いということで地元住民から苦情が殺到し、メディアがこの件を報道したところ、「これはひどい!」「まるで顔色の悪いサルのようだ」と瞬く間に世界中に拡散、2本の新聞でも写真入りで報じられるなど、一躍有名に。
ですが、この絵の明後日を向いた目線や描き上げられなかった薄ぼんやりとした口元など、ジワジワ来る要素に惹かれてしまった人々が次々とパロディを作成、Twitterのアカウントまで登場する人気となり、むしろこの修復後の絵を保存しようという署名活動まで始まっています。
こちらが作られたTwitterアカウント。最初の発言となる以下のTweetへのリツイートは9000回を超えています。
MY FACE!!! WHAT HAPPENED TO MY FACE!!!!!!
— Fresco Jesusさん (@FrescoJesus) 8月 23, 2012
パロディシリーズです。有名作品に今回のキリスト画の顔をはめ込んだもの。
フレスコの顔の部分を別のキャラクターに置き換えたもの。
話題となっているオンライン嘆願書。誰でも簡単に署名できます。目標まで残り5000人の賛同が必要とのことですので、修復後のキリスト画を残してほしいと思った方は署名してみてはいかがでしょうか。
Petition Ayuntamiento de Borja (Zaragoza) Mantenimiento de la nueva version del Ecce Homo de Borja Change.org
現在人口5000人余りのボルハにはこのキリスト画を目当てとした観光客も数百人単位で訪れ始めています。いつか遠い未来には、この絵が21世紀のアートとして紹介される日が来るのかもしれません。
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