秋田で国内2例目となるシェールオイル試験採掘へ、人工地震誘発や環境汚染が取り沙汰される水圧破砕法を採用



石油、天然ガス開発大手の石油資源開発が秋田県男鹿市で国内2例目となるシェールオイルの試掘を行うことが明らかになりました。その際用いられる手法はアメリカの主流とされる水圧破砕法とのこと。


シェールオイル、男鹿で試験採掘へ 石油資源開発、国内2カ所目|さきがけonTheWeb

秋田でシェールオイル試験採掘へ 石油資源開発、国内2例目 - 47NEWS(よんななニュース)

現在、原子力発電所が2基を除き停止している日本。火力発電に使われる原油価格の高騰などから、代替エネルギーのひとつとして注目されているのが現在アメリカ合衆国などで新型原油として大々的に採掘されているシェールガス及びシェールオイル

メタンハイドレードなどとともに、新時代のエネルギーとしてテレビなどでも取り上げられる機会が増えてきており、国産資源として活用できれば大きな強みになるとされています。

石油資源開発は昨年、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田において国内初のシェールオイルの取り出しに成功しており、今回の秋田県男鹿市は2例目。前回に引き続きアメリカでは主流となっている水圧破砕法による採掘を行います。

シェールオイル採取成功 日本初、石油資源開発 秋田の鮎川油ガス田  47トピックス - 47NEWS(よんななニュース)

ただし、以前BUZZAP!でも取り上げましたが、水圧破砕法は岩盤に割れ目を作り大量の水と砂、様々な化学物質を混合した液体を圧入するため、地下水の汚染を懸念して反対運動が起こっており、EUではこの方法を断念した国もあり、さらには水圧破砕法による人工地震が起きているとの研究結果も出されており、最大でM5程度の地震が発生する可能性があるとのこと。


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地震大国日本での水圧破砕法の利用によって人工地震が発生した場合、「天然」の地震の発生にはどのような影響を与えうるのか。さらにはアメリカの広大な荒野での採掘と違い、周囲に人家や森林もある日本での採掘において地下水の汚染の問題はクリアになるのか。慎重な対応が求められることになります。

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