1週間ほど前に発表され、世界的に大きな話題となったマリファナコーヒー。いったいなぜこのような大きなインパクトがあったのでしょうか。読み解いてみます。
アメリカ合衆国のワシントン州とコロラド州、レクリエーション用大麻が合法化されたことでスマフォ以上の市場規模を持つマーケットが誕生したと話題になりました。
先日BUZZAP!ではこの巨大市場の担い手となる人材育成を目指したマリファナ大学について掲載しましたが、大麻の有効成分の入ったコーヒー飲料が来月初旬にもその先陣を切ることになりそうです。
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ワシントン州のMirth Provisions社が開発したのは大麻の有効成分THCが20mg入ったコーヒー飲料、その名も「Legal(合法)」。ブラックとミルクと砂糖の入った2酒類から選ぶことができます。
開発者のAdam Stitesさんによると、効き目としては、「1杯のワインか1本のインディア・ペールエール程度の酔い」を提供するとしています。あまり効き目が強すぎては、飲んだ後に何かをすることができなくなるため、ほどほどの強さに抑えているとのこと。
「あまり大量のTHCを1本のボトルに入れるのは避けたんだ。特にこれから大麻を試してみようという人にとって、それはあまり楽しい代物じゃないから」
Mirth Provisions Enjoy, it’s Legal
この新製品は上記のコメントからも分かるように、まず第1のポイントとしてこれまで大麻に触れていなかった層がターゲット。効き目の強さを売りにするのではなく、ソフト路線で新規顧客開拓を狙っています。
また、この製品がコーヒーというのも大きなポイントです。映画などでよく見るように、大麻はタバコのように喫煙の形で使用されることが多いのですが、タバコを吸わず、喫煙という行為に慣れていない層にとっても飲料の形であればより抵抗なく購入することができます。
また、ビールやワインと同じような酔いと表現されていることから、お酒の代替品としてのポジションも視野に入れていることが伺えます。
オバマ大統領が大麻について「酒よりも危険だとは考えない」とインタビューで回答したニュースはBUZZAP!でも取り上げましたが、酒と同じように酔うことができ、酒より危険ではない大麻ドリンクが今後ヒットする可能性は十分にあります。
オバマ大統領が「大麻が酒よりも危険だとは考えない」とインタビューで回答 | Your News Online
なお、Mirth Provisions社はマリファナコーヒーと共にチェリー、レモンジンジャー、ザクロ味のマリファナソーダも発売するとしており、それぞれのフレーバーで使用する大麻の品種を変え、違った酔い方を提供するとのこと。
過去のイメージを塗り替え、ポップでカジュアルなドリンクとして大麻を提供することで、これまで大麻を愛好していた層の外側へとマーケットがより一層拡大することになりそうです。実際にこれらのビジネスが実を結び、税収増という形で可視化された時、アメリカ合衆国の大麻に対する姿勢はさらに変化するかもしれません。
Two Words Marijuana Coffee TIME
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