【追記あり】片山さつき議員が御嶽山噴火被害を「民主政権の事業仕分けが原因で拡大」とデマ拡散して炎上→事実誤認で謝罪する事態に

片山さつき参議院議員が今回の御嶽山噴火に関して28日に「民主党の事業仕分けによって常時監視の対象から御嶽山が外れたとする」デマを拡散。しかし実際は自民党政権時代の方が予算が少なかったことなどが指摘されており、巨大なブーメランとなっています。

片山さつき議員は9月28日、自身のツイッター上で

※当該ツイート削除につき画像を差し替えました。

と発言。民主党政権時代に行われた事業仕分けによって今回の被害が拡大したことを匂わせる批判を行いました。この時点で「多くの被災者が取り残されている段階で政敵批判か」との意見もありましたが、批判内容そのものに対して民主党の海江田代表は「全く事実無根です。御嶽山が監視対象から外れた事実はありません」と反論。

「仕分けで御嶽山が…」　片山議員の指摘に民主抗議

 片山氏ツイートに民主抗議　御嶽山常時観測「民主政権仕分けで外した」は事実無根 - 産経ニュース

 片山さつき氏に民主党が抗議へ　御嶽山の常時監視「事業仕分けで外れた」とツイート

事実、気象庁のHPには「2009(平成21)年6月、今後100年程度の中長期的な噴火の可能性及び社会的影響を踏まえ、「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として47火山が火山噴火予知連絡会によって選定されました」として47の火山がリストアップされており、それ以来現在まで御嶽山は監視対象に登録されたままです。

気象庁｜活火山とは

片山議員は産経新聞の取材に対して「私が言ったわけではない。外交防衛委員長とは関係ない」と反論していますが、上記ツイッターに残っているように間違いなく自ら発言しており、ネット上では大炎上となっています。

また、この批判から派生したネット上での民主党批判に対し、民主党の泉健太衆議院議員は自らの事務所のFacebookアカウント上で気象庁、文科省に確認した事実として以下のようにポストしています。

これによると

民主党政権が御嶽山を大学機関の観測「強化」対象から外した？
文科省の「強化」対象から外れたのは自民党政権時の「2008年12月15日」
→民主党政権というのは事実誤認。

民主党政権で火山観測予算が減った？
平成21年度の40億はあくまで単発の補正予算。それ以前の自民党政権は年2.5億の予算執行。実は民主党政権時は年5.8～5.5億の予算執行で観測体制整備を強化。
→予算が5分の1になったとの表現は間違い。

１．地震及び火山研究関連予算

など、自民党政権時代に御嶽山を大学機関の観測「強化」対象から外していたり、民主党政権時代より火山観測予算が少ないなど、盛大なブーメランとなっていることが読み取れます。

また、御嶽山の地震計が安倍政権時代の昨年8月に老朽化で故障した後放置されていたことも明らかになっており、自民党政権時代の方が杜撰な火山観測しかしていないのではないかとの意見も広がっています。

御嶽山の地震計壊れ、計測できず　山頂近くに長野県設置 - 47NEWS（よんななニュース）

災害発生時に政敵批判を行っていた上にそれがデマであり、さらには自らの所属党への大ブーメランになってしまうというトリプルプレイ級の大失態となってしまいました。

なお、本日民主党の榛葉賀津也参院国対委員長が国会内で自民党の吉田博美参院国対委員長に抗議文を手渡し、吉田氏は「申し訳なかった」と謝罪し、片山氏を厳重注意とする考えを示しています。しかし片山氏は「対応は国対に任せている」として謝罪は行っていません。

片山氏ツイッター問題、自民が謝罪　民主は正式抗議　本人は「国対に任せている」（産経新聞） - Yahoo!ニュース

【追記】
片山さつき議員が全面的に事実誤認を認めて謝罪し、当該ツイートを削除しました。

私の9月28日23:37付けツイート及び9月29日0:11付けツイートにつき民主党からご指摘を頂き、「常時監視の対象から御嶽山ははずれ」「22年の事業仕分でばっさり切られ」等につきまして事実誤認に基づく発信でありました。上記及び関連ツイートを削除すると共に深くお詫び申し上げます。
— 片山さつき (@katayama_s) 2014, 10月 1

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