有給休暇取得を企業に義務付けへ、抜け道やサービス出勤への心配の声も多数

Photo by Batangas Beaches

有給休暇が法的に義務付けられる方針が明らかになりました。早ければ2016年春からの施行を目指しています。詳細は以下から。

「有給なんて取れたことがない」そんな忙しい会社員の話を聞くのは珍しいことではありません。しかしこの制度が大きく転換することになりそうです。

厚生労働省は企業に対し、社員の有給消化を義務付ける方針の検討に入りました。社員の希望を踏まえて数日分の有給の取得日を予め企業が指定するという方式です。

これまでは社員から有給取得を申し出る制度で、職場の雰囲気から遠慮してしまい消化しきれずに終わるパターンが多かったのですが、労働基準法を改正して法的義務とすることで、有給の取得率を引き上げる考えです。

「ホワイトカラーエグゼンプション」を始めとした労働時間の規制緩和と平行して実施することで長時間労働の是正を進め、生産性を高めたい考えで、来年の通常国会の労働基準法改正案に盛り込み、2016年春の施行を目指すとのこと。

社員からすれば朗報とも言えそうですが、ネット上では抜け道や例外規定などにより骨抜きになるのではないか、さらには有給を取ってもサービス出勤をするはめになるのではないか、などの懸念も少なからず示されています。サービス残業や休日出勤が常態化している現在の労働環境を見ればそうした心配が出てくるのも当然なことと言えそうです。

有休消化、企業に義務付け　長時間労働を是正　　：日本経済新聞

（Photo by Batangas Beaches）

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