Photo by Simon Q
「アメリカン・プロレス界の顔」として伝説的なプロレスラーのハルク・ホーガンが過去に黒人に対するヘイトスピーチを理由に所属するWWEから解雇されました。詳細は以下から。
アメリカ合衆国のプロレス団体WWEは看板レスラーであり、「アメリカン・プロレス界の顔」として日本でも有名なプロレスラーのハルク・ホーガンを解雇したことが明らかになりました。金曜日に発表されたWWEの声明によると
WWEはテリー・ボレア(ハルク・ホーガン)との契約を打ち切る。WWEは従業員もレスラーも世界中のファンも多様であるように、あらゆるバックグラウンドを持つ人々を受け入れ、祝福してきた。
とのこと。解雇の原因としては2012年にリークされたテープに録音された会話の中に、娘のブルックスの黒人とされるボーイフレンドへのヘイトスピーチが含まれていたとされています。
WWEは既に公式サイト上のハルク・ホーガンに関する記述の一切を消去。オンラインショップの関連商品も販売停止とされ、WWEの企画するリアリティショー系テレビ番組「Tough Enough」の出演者リストからも外されています。
ハルク・ホーガンはこの決定について、PEPOLE紙に対して以下のようにヘイトスピーチを行ったことを認め、謝罪の意志を表明しています。
8年前、私は会話の中で「憎まれ口」を叩いた。それは自分が過去に使ったことを容認できないものだった。そこに弁解の余地はない。私はそのことに対して謝罪する。
これは私の本心ではない。私は全世界の全ての人が大切な存在であり、人種や性別、思想信条、信仰等によって差別されるべきではないと強く信じている。私は自分が自ら信じていることを侮辱し、矛盾した言葉を使ったことに失望している。
(Hulk Hogan Statement on Racist Rant People.comより引用、拙訳)
先日、今年2月にはイングランドのプレミアリーグ、チェルシーのファンが黒人差別をしたとして5年間のスタジアムでの観戦禁止処分が下されましたが、欧米ではヘイトスピーチに対する厳格な制裁は当たり前となっており、伝説的な選手であったとしても例外ではありません。
一方日本では、浦和レッズの「JAPANESE ONLY」横断幕に対する毅然とした対応もありましたが、残念ながら今もヘイトスピーチが街頭で行われているのが現実で、認識の改善と法規制の整備が急務となっています。
世界中から多くの人が訪れる東京オリンピックまでに有効な改善が為されていなければ、複数の欧州首脳が反同性愛法を理由に開会式をボイコットしたソチ・オリンピックと同様に世界中に恥を晒すことになるでしょう。
Hulk Hogan Statement on Racist Rant People.com
Hulk Hogan Fired from WWE After Reports of Racist Rant - Hollywood Reporter - Hollywood Reporter
(Photo by Simon Q)
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