わたしとあなたの「ふつう」の違いを受け入れたら何が起こる?愛知県の人権週間啓発ポスターがこの上なく秀逸



ひとりずつ違う「ふつう」を認め合い、受け入れあえたらどんな世界が生まれるのか。愛知県の人権週間啓発ポスターが大きな反響を呼んでいます。


人は誰しも違うもの。それぞれが「ふつう」だと思う基準も人それぞれです。でもその「ふつう」を唯一絶対の基準だと思わずに、自分以外の多様な価値観を受け入れ、お互いの個性を認め合ったらこの世界はどんな風に変わっていくのでしょうか?

1948年12月10日に国連総会で「世界人権宣言」が採択され、国連はこれを記念して12月10日を「人権デー」と定めました。日本では12月4日から12月10日までを「人権週間」として、全国的な啓発運動が行われています。

愛知県では毎年人権について関心を高め、人権尊重の理念について正しい理解を深めてもらうことを目的に、人権啓発ポスターを作成しているのですが、2016年版のポスターの内容が極めて素晴らしいものであるとネットで大きな話題となっています。

マンガは大橋裕之さん、デザイン制作はTHISIS(NOT)MAGAZINEさん。キャッチコピーは

わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。
それを、わたしたちの「ふつう」にしよう。



というもので、メインポスターに加えて障害者の人権女性の人権性的少数者の人権高齢者の人権インターネットにおける人権外国人の人権の計7種類が制作されています(「無断転載はご遠慮ください」とのことなので、画像はリンク先もしくは以下ツイートの画像からご覧下さい)。






どれも自分では「ふつう」だと感じてしまいそうなシチュエーションが、ある人にとっては「ふつう」ではないということが描かれています。そして自分の「ふつう」から一歩踏み出して相手とコミュニケーションを取ることで、自分が当たり前だと思っていた「ふつう」が唯一のものではないということに気付いていきます。

私たちは自分と違う「ふつう」に出会った時、このマンガの登場人物たちのようにコミュニケーションを取り、受け入れ、自分の「ふつう」を広げていくことができているでしょうか?もし多くの人がそのように多様性を受け入れ、お互いの個性を認め合って「わたしたちの『ふつう』」にしていければ、この世界はそれぞれのマンガの最後のコマのように、今よりも少し優しく、暮らしやすい世界に変わっていくのではないでしょうか?

その根底にあるのが人権なんだということが明確に実感として理解できる、素晴らしい人権啓発ポスターだと言えるでしょう。愛知県だけといわず、全国に一年中掲示してもよいのではないでしょうか?

人権週間広報(28年度) - 愛知県

18歳から考える人権 (〈18歳から〉シリーズ)
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