ガソリン車が世界的にオワコンに、フランス・イギリスまでもが相次いで販売禁止とEV移行の方針



フランスに続いてイギリスでもガソリン車が2040年までの販売禁止を決めました。詳細は以下から。


◆イギリス・フランスが2040年までのガソリン・ディーゼル車から撤退
7月7日にフランスが2040年までにガソリン・ディーゼル車の販売を全廃する方針を固めたことは大きな驚きと歓迎で迎えられました。

その前日にはスウェーデンのボルボが2019年以降に製造する全ての自動車に電気モーターを搭載することを発表、ドイツのBMWも傘下ブランドの全モデルに電気自動車などを設ける方針を明らかにしています。

こうした中でイギリス政府が7月26日、フランスと同じように2040年までにガソリン・ディーゼル車の販売を禁止する事を発表。環境規制の強化を背景に電気自動車の技術や普及で世界をリードする方針を明らかにしました。

◆ヨーロッパでは既にガソリン車はオワコン化
そしてこの動きはパリ協定を受けて加速したと見ることもできますが、今に始まった事ではありません。昨年の段階でドイツは2030年までにガソリン・ディーゼル車を禁止するという決議案を採択しています。

一方、オランダでも2025年から段階的にガソリン・ディーゼル車の販売が禁止される法案が提出されて法制化に向けた動きが進んでおり、ノルウェーでも2025年までにグリーン・エネルギーを利用した自動車にすべて切り替える方針を与野党間で合意しています。

◆ヨーロッパだけでなくアジアでも脱ガソリン・ディーゼル車の動き


この動き、環境問題に関心の高いヨーロッパだけのトレンドかと思いきや、実はそうではありません。12億人超の人口を抱えるインドでは2013年12月に発表した「国家電気自動車計画(NMEM)」のもとで電気自動車の普及が推進されており、2015年度の販売台数は前年比37.5%増となっています。

またインド政府はこの動きを加速すべく「2030年までに、ガソリン車およびディーゼル車の国内販売を禁じ、インドで販売される自動車を電気自動車のみに制限する」との方針を明らかにしています。

また、中国も2017年4月に今後、ガソリン車やディーゼル車の製造への新規参入を認めず、既存企業の増産も制限していく方針を決め、電気自動車をはじめとするエコカーへのシフトを誘導します。

インドと中国は深刻な大気汚染も抱えており、そうした環境問題への対応のひとつとも言えますが、世界の自動車産業のトレンドが化石燃料に依存しない電気自動車などのエコカーに傾いていることは間違いありません。

日本でも少しずつ電気自動車の認知度は高まっていますが、まだ法律でガソリン車を禁止したり抑制するまでには至っていません。また、トヨタやホンダが水素自動車(FCV)の開発に舵を切っていることから電気自動車の分野で後れを取っていることは事実。今後どこまでこうした動きについていけるのか、日本の自動車産業は岐路に立たされていると言えそうです。

(Photo by Yusuke Kawasaki, Automotive Rhythms

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