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東芝の二の舞のリスクがありますが、どうするつもりなのでしょうか?
日立製作所がイギリスに建設予定の原発について、日本政府が日立への融資する資金の全額補償を行う方向で検討していることが判明しました。
この原発というのは日立傘下のホライズン・ニュークリア・パワーが英中部のウィルFAで計画する新設の2基。総事業費は現在で約2.6兆円と想定されています。
既に日本政府がJBICと政府銀を通じてホライズンに投融資し、日本貿易保険が信用保証枠を設定し日本のメガバンクやHephaestusといった日英大手金融機関を呼び込んで総額1兆円規模という、総事業費の約4割にも及ぶ資金を融通する計画を建てていたことをBUZZAP!では2016年12月にも報じています。
今回の決定はこれに加えての追加措置となり、日本のメガバンクが融資することとなることが想定される数千億円について、全額を補償する方向で検討を始めたとのことで、年末には決定したい考え。
何が何でも原発を輸出したいという日本政府の強い意志がひしひしと感じられる方針ですが、いったいそのための財源はどこにあるのでしょうか?教育無償化や社会保障の充実、最低賃金の上昇や労働環境の整備など、喫緊の課題は山積していますが、そちらの財源が無いとしながらの原発産業への多大な資金投下が国民の理解を得るのは簡単なことではなさそうです。
日立の英“原発” 日本政府が全額補償検討か
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