このような姿勢で「世界から尊敬され、愛される日本」になれると考えているのでしょうか?詳細は以下から。
自民党の萩生田光一幹事長代行は12月10日に大阪市で開かれた自民党大阪府連大会であいさつし、歴史問題に関し、「戦後72年たっても、72年ちょっと前の歴史をつまみ出されて日本が批判され、国際社会の中で時には袋だたきに遭う。おかしなことだと思わないか」と語りました。
萩生田氏は具体的事例には触れませんでしたが、当然ながら戦前及び戦中の大日本帝国の従軍慰安婦や南京大虐殺における「対日」批判に不満を示した格好です。
大日本帝国と現在の日本を同一視しているという問題をひとまず横に置くとしても、この姿勢自体「あったものをなかったことにする」歴史修正主義的な発想であり単独で批判の対象となるものですが、萩生田氏の政治姿勢はこれに留まらず奇妙にねじ曲がったものでした。
それが同じ挨拶の中で政府開発援助(ODA)に関しての「与えた恩を石に刻ませるくらいの迫力で外交をやらないと国際社会で日本への支持は得られない。『俺が払った』と言い続けないと、他の人は理解してくれない」という主張です。
途上国支援を活発化させている中国に対抗する狙いがあるとみられますが、萩生田氏の考えは「大日本帝国時代の歴史問題は忘れろ、だが日本から受けた恩は石に刻んででも永遠に残せ」というもの。
「お前がいまあるのは俺たちが援助してやったおかげ」とひっきりなしに主張してくる上に「俺たちの過去の話をいつまでもつまみ出して騒ぐな、黙れ」と睨み付けてくる人が身近にいたら、果たして仲良くなりたいと思う人はいるでしょうか?
萩生田氏が安倍首相の懐刀であり、加計学園の認可問題でも大きな役割を演じたことはBUZZAP!でも報じたとおり。サンフランシスコの慰安婦像への政府の対応や繰り返される途上国への巨額の援助を見るに、萩生田氏のこの発言は政府の方針を代表していると考えるのが妥当。
この方針は日本国内では自称保守界隈を中心に一部の支持を得られたとしても、日本政府の外交方針として海外に通用すると考えるのは非常に危険です。尊敬され、愛され、クールだと評されるどころか、サンフランシスコ市長に留まらず多くの支持を失う可能性があります。
対日歴史批判に不満=萩生田氏:時事ドットコム
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