多くの日本人の実感は間違っていませんでした。詳細は以下から。
厚労省の毎月勤労統計の統計不正を巡り、1月30日に行われた野党合同ヒアリングで、厚労省は2018年の1~11月の実質賃金の伸び率が大半でマイナスになるとの野党の試算について「同じような数字が出る」と認めました。
立憲民主党ら野党は実質賃金の伸び率の参考値を試算。その結果、実質賃金伸び率がプラスになったのは2018年1~11月のうち6月(0.6%)のみで、実質賃金伸び率がマイナス1%を超える月が複数あることが明らかに。空前の好景気とは……
なお、厚労省は2004年から始まる統計不正に加え、世の中の実態に合わせるとして、2018年1月に「毎月勤労統計」で大企業の比率を増やし、中小企業を減らす形のデータ補正を行っていました。
日本で働く人々のうち、実に7割は中小企業勤め。そのため2018年9月の段階で統計委員会から「実態を表していない」と指摘されており、野党も伸び率が実態より高く出ていると批判。今回の試算は1年前に調査対象だった事業所と比べた参考値です。
厚労省はこれまで名目賃金の参考値は公表しましたが、実質賃金は検討中として明らかにしておらず、今回のヒアリングで初めて実態を認めたことになります。
景気は回復していないという多くの日本人の実感、やはり間違いではなかったようです。
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