検察法改正反対者を「情弱の極み」呼ばわりした有本香さん、首相をアクロバティック擁護して野党に責任転嫁するも共産党がボコボコに

レ・ミゼラブルの劇中歌を知らず「間違いだらけの英文」と揶揄し、「新型肺炎のワクチンを2ヶ月で作れない中国は本当にスゴいのか」など、地球上のどの先進国でも困難なことを言ってのける。

更にはまとめブログを鵜呑みにしてSBIファーマを「ソフトバンクのグループ企業」とドヤ顔で解説してしまう自称ジャーナリスト・編集者、有本香さんが話題の検察法改正案問題でも安定のやらかしっぷりを見せてくれています。

大きな世論の反対によって今国会での成立断念に追い込まれた検察法改正案。BUZZAP!でも経緯と内容を詳しくお伝えしてきましたが、あまりの内容に賛成派の声がほとんど聞こえてこないという状況が続いていました。

そうした中で果敢にも安倍政権を擁護し、法改正に反対する野党や国民を叩こうと立ち上がったのがおなじみ、自称保守界隈のいつもの面々でした。

その中の一人、有本香さんは明治天皇の玄孫（やしゃご）を売りにするタレントの竹田恒泰さんと保守系ネット番組「虎ノ門ニュース」に出演。

きゃりーぱみゅぱみゅさんや小泉今日子さんら、検察庁法改正に抗議した芸能人らをドヤ顔で「情弱の極み」と叩いて見せました。

有本香「きゃりーぱみゅぱみゅはまだ若いけど、小泉今日子とかいい歳した芸能人がなんでこんなにひっかけられたのか、意図的なのか知りませんけど、何なんでしょうね」

竹田恒泰「ちゃんと調べれば、しょうもない。火の無い所に煙を立てた事例だとすぐわかる。モリカケから始まる、なんかやな感じ、怪しいってだけの話」

有本香「厄介なのは、普通の人からみれば『検察庁法』は普段見る事がまずなく、若干難しそうに見え、如何にも物を考えて反対しているように見えるが、実際には全く情弱（編集部注：情報弱者の意）の極みですよ」

すでにこの放送前の5月11日に日弁連会長が2度目の反対声明を出している他、13日時点で全国38の弁護士会も反対を明言。

また15日には元検事総長を含む検察OB14人が反対の意見書を森法相に提出し、18日には元東京地検特捜部長ら検察OB38人も再考を求める意見書を提出しました。

国内最難関の試験をパスした優秀な司法関係者たちが理路整然とした反論を全方位から繰り出す中、反対者を「情弱の極み」と言ってのけた情報強者様の有本さんたち。

しかし世論の大きな盛り上がりによって検察庁法改正案が今国会での成立を見送ることになったわけですが、そんな状況でも首相をアクロバティック擁護してみせました。

ろくでもない改正案を出して自爆した安倍政権のウルトラC？野党と朝日新聞と検察OBが困る？何を言っているのか全く意味が分かりません。さすが情報強者様、ひと味違います。

そして同日夜には、まるで国家公務員の定年延長を遅らせたかのようなツイートで立憲民主党や共産党に当てこすり。

どうやら「お前らが検察法改正案潰したから公務員の定年延長まで遅れちゃった。あーあ、お前らのせいだ」と言いたいようですが、当然ながらそんなわけはなく、日本共産党公式アカウントにボコボコにされてしまいました。

立憲民主党もぴしゃりと反論。

負けじと「あ、そう、今さらそれ言ってもねえ、としかお返ししようがないが」と必死で食い下がる有本さん。一体いつから自分はまだ土俵際にいると錯覚していたのでしょうか。

なお、5月12日の時点で立憲民主党などの野党共同会派は政府の判断で検察幹部の定年を延長できる規定を削除することを盛り込んだ修正案を提示済み。

また維新の会も検察庁法の改正案を国家公務員法の改正案から審議分離するよう求めていましたが、いずれも自民党が一蹴。本当に「労働者の味方じゃない」のが誰なのかは一目瞭然です。

野党が国家公務員法の改正案から検察庁法改正案を分離するよう求めていたことは、連日のニュースを追っていれば知っていてもおかしくない話。

有本さんは『少し調べれば分かることを調べず、他人を情報弱者呼ばわりでマウントしたがる自称・ジャーナリスト』という地位をまた一つ、確固たるものにしました。

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