東京や大阪での新型コロナ感染者の増加が激しいことが報じられていますが、名古屋市でも非常に気になる状況が発生しています。詳細は以下から。
7月24日、愛知県内で63人の新型コロナ新規感染者が確認されました。過去最多となった23日の97人を下回るものの、4日連続で50人越えという高い数値となりました。
内訳は、愛知県庁の所管分が22人、名古屋市が38人、豊田市が3人。この日だけでも累計でも名古屋が6割を占めています。
大村知事は会見で「この1週間で感染経路不明の感染者が増えていて、今月に入ってからでは50%となっている。警戒が必要で、大変厳しい状況だ。第2波の大きな山が来ていると認識せざるをえず、県民には強く警戒をお願いしたい」と警告しています。
ここで問題となるのが、感染者の6割を占める名古屋市の状況です。名古屋市公式HPの「市内の新型コロナウイルス発生状況」から「名古屋市の陽性患者・検査実施人数データ(2020年7月24日現在) 」(CSV形式)を見てみます。
それによると、7月24日の検査実施人数は計71人。感染者数が38人のため、陽性率は53.5%と過半数超え。このうち感染経路不明は22人で、感染者の57%にも及んでいます。
名古屋市では7月15日から2ケタの感染者が出ており、陽性率と並べてみると以下のとおりです。陽性率と感染経路不明率以外はすべて上記データを使用しています。
7月19日以降、陽性率は2割から3割前後という高さで推移し、24日になって5割を超えています。感染経路が不明とされた人も2割5分から最大で8割という高さとなっています。
BUZZAP!では先日「大阪の新型コロナ感染者「陽性率」わずか3週間で4倍になり東京を追い抜く、GoTo規制対象外が危険な状況に」という記事で大阪の陽性率の急上昇を警告したばかり。
ですが、この記事を掲載した7月23日の東京都の陽性率は6.7%で大阪府は6.8%。翌日24日に大阪府の陽性率が13%に上昇したことが驚きをもって迎えられたことを考えると、名古屋市の53.5%という数値の意味するものが実感できるかもしれません。
なお名古屋市は首長が強い権限を持つ政令指定都市であり、その中でも横浜市と大阪市に次いで日本で3番目の人口を誇る巨大自治体です。
愛知県全体で見た際には大村知事の責任となるにせよ、その6割の感染者を出し、陽性率50%越えという状況を作りだした河村市長の責任は小さなものではありません。
このコロナ禍の中でもあいちトリエンナーレを理由に大村知事のリコールに精を出している河村市長ですが、そんな場合なのか大きな疑問符が付きそうです。
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