「イソジン吉村」というニックネームがツイッターでトレンド入りするほどに大きな話題となり、日本全国の薬局からうがい薬を消滅させた維新の会の吉村知事の会見。
その内容の酷さについては前記事でも詳しく指摘したため再びここでは論じませんが、会見で薦められたポビドンヨード入りうがい薬「イソジン」を製造する塩野義製薬と大阪には深い繫がりがあることが分かりました。詳細は以下から。
まずは事実関係を確認してみます。吉村知事のニックネームにもなった「イソジン」ブランドのうがい薬を2016年8月から販売しているのは塩野義製薬です。
そして吉村知事が今年の春に大々的に宣伝した「大阪ワクチン」の開発で知られるアンジェスの大株主は塩野義製薬です。
さらに、大阪維新の会が鳴り物入りで誘致し、力強くアピールしている2025年の「大阪万博」のスポンサーにも塩野義製薬が名を連ねています。
大阪の産業振興を目指す「大阪商工会議所」の副会頭は塩野義製薬の手代木功社長です。
加えて、大阪府は2017年1月に塩野義製薬株式会社と「子どもの未来支援」に関する事業連携協定を締結する関係でもあります。
吉村洋文大阪知事が8月4日の会見で、うがい薬の成分「ポビドンヨード」が新型コロナの重症化を防げる効果を確認したと発表した際、ずらりと並んだうがい薬の中にはもちろんイソジンがあります。
この会見に対しては大阪府保険医協会と大阪府歯科保険医協会が激怒し、声明を発表しています。特筆すべきはその中で「関連会社の株価が急騰し、インサイダーを疑う声が出ても仕方がないことである」と指摘していること。
大阪府保険医協会は吉村知事の「イソジン発言」に対し、声明を発表しました。(2020年8月6日) #イソジン吉村 #イソジンうがい薬 #イソジン #医学的根拠 #ポビドンヨード #偽陽性 #コロナ #医療 #医療物品 #不足 pic.twitter.com/RgbyMwU5d5
— 大阪府保険医協会 (@osakahk1) August 6, 2020
大阪府知事のうがい薬に関する会見
— 大阪府歯科保険医協会 宣伝担当 (@osk_hok) August 7, 2020
吉村知事は「医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めよ」 pic.twitter.com/XsVVSHYlD3
疑念の声はもちろんただの疑念に過ぎませんが、塩野義製薬の株価を見ると、会見のあった8月4日の午後には確かに買われています。
100年に一度の疫病禍に不正確な情報で買い占めを誘発し、医療現場や社会全体を混乱に陥れた吉村知事の発言。
インサイダー取引が行われたとは断言できませんが、発言を受けて株価が動いた以上、(利害関係者かどうかは別として)一部の投資家が利益を得た可能性は十分にあります。
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