トランプ前大統領激推しも、既に効果薄とされた新型コロナ「回復者血漿療法」が日本でなぜか本格研究へ



トランプ前大統領肝いり治療法として登場しながら、既に3ヶ月以上前に効果が薄いと結論付けられた「回復者血漿療法」。

ですが日本ではなぜかこれからリソースを投入してさらなる試験を始めるとのことです。詳細は以下から。


◆「回復者血漿療法」これから試験開始
新型コロナ感染後に回復した人の血液の成分を患者に投与する「回復者血漿療法」について、国立国際医療研究センターが複数の医療機関で新たな臨床研究を始めたことが明らかになりました。


国立国際医療研究センターはこの「回復者血漿療法」を2020年10月から臨床研究を始めていましたが、新たに患者200人を対象に有効性を確かめる研究を始めたとのこと。

この研究では、新型コロナで中等症の症状が出た60歳以上か持病がある人患者に対し、発症から5日以内に「回復者血漿療法」を受ける人と受けない人に分けて有効性を調べるとのこと。

◆トランプ元大統領肝いりの「政治的」治療法でした
この「回復者血漿療法」は2020年8月にトランプ前大統領が「歴史的な発見」とし、「数え切れないほどの命を救うだろう」と絶賛した肝いりの、ある意味極めて政治的な治療法。

ですがトランプ大統領に同調して「命を助ける治療法」と述べていた米食品医薬品局(FDA)のスティーヴン・ハーン長官は8月25日には治療効果を誇張していたと謝罪に追い込まれています

◆2020年11月時点で「効果薄」と報告済
その後11月にはジャーナルNew England Journal of Medicine」(日本語アブストラクトではさっそく新型コロナに感染して肺炎を発症した重症患者には効果が薄いと結論付けられていました。



また同11月には、インドで行われた研究でも「重症化と総死亡に対照群と有意差なし」とされるなど、その効果は限定的とされています。

日本でも「投与に伴う副作用などは見られず安全性はある程度、確認できた」としていますが特段の有効性は確認されておらず、第4派が懸念され、医療機関がひっ迫する現時点で多くのリソースと時間をつぎ込む価値があるかには疑問符が付きそうです。

もちろん新たなウイルスに対してはあらゆる角度からのアプローチが必要かもしれませんが、「効果薄」の再確認にどれほどのプライオリティがあるのでしょうか…。

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