【追記あり】広島県知事、県職員に給付される10万円を「接収」へ→大炎上の末撤回



どのような法的根拠に基づいての発言なのか、それとも同調圧力を利用した「要請」なのか現時点では不明です。詳細は以下から。


◆広島県職員の給付金「接収」案を知事が表明
広島県の湯崎英彦知事が4月21日の記者会見で、新型コロナウイルスの緊急経済対策として国が全国民に給付する10万円について、県職員分を「活用する」との考えを表明しました。

県職員に給付された10万円を「接収」した上で基金として積み立て、感染拡大を防ぐ対策の財源に充てる案を想定しているとのこと。

湯崎知事は「必要な財源が圧倒的に足りない。捻出する時に今回給付される10万円を活用することで、聖域なく検討したい」との考えを示しましたが、対象が正規職員のみか、非正規の職員にまで及ぶかも不明です。

また法的根拠も示されておらず、普通に考えればこれは財産権の侵害という違憲行為になってしまいます。

そもそも県職員でも賃金や待遇は千差万別である上、育児や介護、病気の療養など家庭ごとの事情も異なります。「公務員は収入が下がっていない」という指摘もありますが、むしろ医療・看護系を筆頭に新型コロナ対応で感染リスクを抱えての激務となっている人も少なくありません。

こうした状況をふまえず「県職員分を基金として活用」とすることにはネット上ではすでに反発が広がっています。

◆法に寄らない同調圧力での「要請」の可能性も
なお、最も問題になるのはこの「接収」が法によらず、「県職員の自発的な意思」によって行われること。強制すれば違憲行為となることから、同調圧力を利用して断れなくするという手段が取られる可能性は十分にあります。

すでに大阪府は「自粛要請」に従わない店舗名を公表するとしていますが、同様の事態となれば職場内で針のむしろに座らされることになります。

個人が給付された10万円をどこに寄付しても何に使っても問題はありませんが、他人にそれを暗にでも強要すれば話は全く違ってきます。

ネット上では少なからずそうした風潮も見受けられますが、県知事という立場でこうした方針を取れば、その風潮に強力なお墨付きを与えることになりそうです。

【4/22 15:30追記】
広島県の湯崎英彦知事が4月22日、給付金を「活用する」とした21日の説明について「誤解を生む言い方だった」と釈明し、事実上撤回しました。

ただし湯崎知事は新型コロナ対策として、検査や医療態勢の強化、子どもの学習機会の確保などに多額の費用がかかると強調。「場合によっては、県職員に協力をお願いするというのも選択肢の一つとして検討しなければならない」と述べて、財源捻出の選択肢のひとつとして協力を要請する可能性があるとしています。

仁義なき戦い
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菅原文太, 梅宮辰夫, 松方弘樹, 渡瀬恒彦, 金子信雄, 曽根晴美, 田中邦衛, 名和宏, 深作欣二, 笠原和夫

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