【ヘイトクライム】名古屋の在日朝鮮人系の信用組合に放火


Photo by Guido van Nispen

昨年ヘイトスピーチ対策法が施工されましたが、事態は悪化し始めています。詳細は以下から。


排外主義に基づくヘイトクライムが名古屋で発生してしまいました。素早い消火のため大事には至りませんでしたが、下手をすれば死傷者が出ていた極めて危険な犯罪です。

5月23日13時20分頃に名古屋市南区宝生町の在日朝鮮人系の信用組合「イオ信用組合大江支店」で、男が灯油に浸した布に火を付けて灯油の入ったポリタンクとともにカウンター内に投げ込み、外に止めていた車で逃亡しました。

幸運にも火は従業員が消し止めることができています。また、この際信組内に客はおらず、従業員6人にも怪我はありませんでした。

この約10分後に愛知県東海市の65歳無職男性が名古屋県警南署に出頭し「油をまいた」との趣旨の話をしたため、南署は現住建造物等放火未遂容疑などで逮捕。

南署によると、男性は容疑を認め「慰安婦問題について前から韓国に悪いイメージを持っていた」と供述しているとのこと。

2016年に成立、施行されたヘイトスピーチ対策法では、ヘイトスピーチは「生命や身体に危害を加える旨を告知し、著しく侮蔑するなど、外国出身者であることを理由に、地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動」と定義されています。

ヘイトスピーチ対策法、いったいどんな内容? | Your News Online

また、法務省はヘイトスピーチの典型例のひとつとして脅迫的言動を例示。「〇〇人は殺せ」「〇〇人を海に投げ入れろ」といった殺害を含め、危害を加えることの扇動に当たります。

「〇〇人は殺せ」「ゴキブリ」「〇〇人は祖国へ帰れ」法務省がヘイトスピーチの典型例を提示 | Your News Online

今回の事件は上記のようなヘイトスピーチを自ら実行に移し、在日朝鮮人系の信用組合に対して殺害を含めて危害を加えることを意図して行われたもの。恐らくはネット上のデマなどによって「慰安婦問題について前から韓国に悪いイメージを持っていた」事が推察されますが、これは明確なヘイトクライムと呼ばざるを得ない事件です。

日本人には関東大震災に際して「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマに惑わされて大勢の朝鮮人を虐殺するというヘイトクライムを起こした「前科」もあります。決してこのような犯罪を放置せず、厳しく糾弾し、再発防止策を講じる必要があります。

名古屋・在日朝鮮人系信組:放火未遂容疑で65歳男を逮捕 - 毎日新聞

(Photo by Guido van Nispen


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