京大生にとってはネタ振りにしかならなかったようです。詳細は以下から。
京都大学がGW真っ只中の5月1日から、左京区の吉田キャンパス周囲に学生が設置した立て看板の規制に乗り出しました。京都大学は京都市から2017年10月に屋外広告の条例に違反するとして文書で受けた行政指導に屈し、構内の指定場所以外は設置させない方針に転換してしまいました。
京都市は、コンビニエンスストアなどの看板も場所によって落ち着いた色調に変えてもらうなど古都の景観保護に力を入れており、「京大も例外ではない。市内の他の大学で違反はない」というトンチンカンな主張を繰り返しています。しかし残念ながら京都大学の立て看板はもはや京都の誇る「古都の景観」の一環であり、こうした批判は全く当たらないというのが実情です。
なお、京都市が立て看板の撤去を求める根拠は「屋外広告物等に関する条例」で、キャンパスを囲む擁壁へ看板を立て掛けるのは条例違反となり、設置できる看板の合計面積も5平方メートルまでで、校舎の案内板なども合わせると、他に看板を設ける余地はないというもの。
大学側はこうした京都市側のゴリ押しに弱腰のまま2017年12月に「(構内の)指定場所以外は設置してはならない」「設置は承認した団体のみ」などの規定を策定して敷地外に目立つ立て看板の規制強化を打ち出しました。
それでも減らない立て看板に対して最後の実力行使ということになるはずでした。5月8日付けで撤去の警告が立て看板に貼られていますが京大生がこの程度の事でやすやすと引き下がるわけはありません。
早速行われたのは「立て看板じゃなきゃいいんだろ?」とばかりにTシャツを吊したもの。確かに立て掛けていませんし看板でもありません。今後は垂れ幕が所狭しと張り巡らされることになるのでしょうか?
そして謎の「違反広告タテカン撲滅。」を掲げる巨大立て看板が設置されています。書きかけな上に警告が貼られ、おまけに誰かに蹴りを入れられて左下がぶち破られるというなかなかにパンクな事になっています。
この立て看板を設置した「京(みやこ)輝き隊」という組織の「図書館警察」や「自転車にこやか整理軍」、「福猫飯店」を彷彿とさせる森見登美彦風なネーミングにも注目です。
これらの看板はいずれも百万遍交差点のものですが、キャンパスの外周を巡れば他にもいろいろとひねりの効いた「立て看板」が出されています。今後撤去とのいたちごっこになる可能性もありますが、観光のついでにふらりと探してみてもいいかもしれません。
ということで、京大生からすれば今の状況は大喜利でお題を出された林家木久蔵か三遊亭小遊三といった感じでしょうか。今後も圧力に負けずユーモアに満ちたパンクな逆ねじをどんどん食わせていってほしいところです。
最後に京大発オンラインメディアサンロクマルに掲載され、京大内外で大きな反響を呼んでいる酒井敏教授へのインタビュー記事のリンクを掲載します。これを読めば脈々と続く京大生のメンタリティが少しだけ理解できるかもしれません。
世界が滅んでも生き残るため、京大生よ変人たれ。酒井教授が語る、カオスに立ち向かうための『京大の役割』
京大:「立て看板」撤去へ 市「条例違反」で指定外ダメ - 毎日新聞
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