プーチン大統領への批判で投獄されたことで世界的に有名になった女性パンクバンド、プッシー・ライオットがオリンピック開催中のソチで治安部隊に鞭などで集団暴行されました。衝撃的な動画が公開されています。
ロシア女性バンドにむち ソチでコサック部隊 - 47NEWS(よんななニュース)
プッシー・ライオットはロシアの女性パンクバンド。2012年2月にプーチン大統領が再選された大統領選挙への抗議活動として行ったモスクワのロシア正教会救世主ハリストス大聖堂でのパフォーマンスでメンバー3人が逮捕されました。
この裁判には恣意的な部分が多く、「ロシア当局の反応の厳しさ」を理由にアムネスティ・インターナショナルは、彼女たちを良心の囚人と認めています。国際的な支援の動きも広がり、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、マドンナ、スティング、ビースティー・ボーイズ、コートニー・ラブ、ビョーク、オノ・ヨーコらのアーティストや、以前BUZZAP!で紹介したアイスランドの首都レイキャビクのヨン・ナール市長が支持表明を行っていました。
彼女らのうちエカチェリーナ・サムツェヴィッチさんは2012年10月の時点で執行猶予付きで釈放、残りのふたりも憲法制定20周年に因んだ恩赦により昨年12月に釈放されていました。彼女らは現在、プーチン大統領への抗議を続けるとして、ソチに滞在しています。
事件が起こったのは2月19日。プーチン大統領を批判するパフォーマンスを開始したところ、たちどころに10人以上のコサック民兵の治安部隊が彼女らを鞭やペッパースプレーなどを用いて襲撃、殴打したりマスクを剥ぎ取ったりしてパフォーマンスを強制的に中止させました。
その場面の動画は以下から。
Video Pussy Riot whipped by Cossack in Sochi performance fail - YouTube
また、昨年12月に釈放されたばかりのプッシー・ライオットのメンバー、ナジェージダ・トロコンニコワさんとマリア・アリョーヒナさんは、前日の2月18日にもソチ中心部を歩いていたところ「ホテルでの窃盗」の容疑で警察当局に身柄を拘束され、3時間ほどの事情聴衆を受けた後釈放されていました。
ソチ:相次ぐ活動家拘束 人権問題に再び注目 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
また、ロシアの反同性愛法への抗議に関しても、聖火リレー中にレインボーフラッグで抗議した男性が逮捕される他、イタリアの元国会議員でLGBTの権利擁護に取り組む活動家も短時間拘束されています。
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華々しいニュースに彩られたソチオリンピックですが、その影にこうした苛烈な弾圧があることを忘れるわけには行きません。
【追記】
プッシー・ライオットはこの後、即刻集団暴行の映像を用いたMVを作成しYouTubeで公開。曲名も「Putin will teach you how to love」と非常にパンクです。
Pussy Riot - Putin will teach you how to love Путин научит тебя любить Родину - YouTube
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