都営バスを渋谷-六本木間で年末から24時間運行へ、猪瀬都知事がニューヨークで表明




都営地下鉄の24時間運行案が大きな反響を呼んでいますが、都営バスも24時間運行体制となる可能性が浮上して来ました。早ければ年内に実施とのこと。


「年内にも都営バス24時間運行へ」 猪瀬知事がNYで表明 (1 2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

ニューヨークを訪問中の猪瀬都知事が都営バスの24時間運行を表明しました。運行する区間は「夜更けまで人がいる街」の六本木から渋谷までの線を予定しており、開始時期は「クリスマスプレゼントになる」とのことで、年末シーズンまでには開始される見込みです。

ニュースとなっていた都営地下鉄の24時間運行に関しては、講演の中で「ニューヨークでは地下鉄が24時間運行しているが、東京は1日のうち3時間くらいは動いていない」、「ニューヨークは地下鉄が複々線で、車線が4本あるので、メンテナンスを交代でできる。日本は複線なのでできない」と言及。その上で「地下鉄は運行時間をできるだけ延長する。ただバスは24時間可能だ」と意欲を示しています。

背景には五輪招致を目指す東京都の強い姿勢があり、猪瀬知事は視察後に「東京は五輪招致を目指しており、交通機関の便利さは世界一だが、今回の視察で弱点はないか確かめ、開催都市が決まるまでのプレゼンテーションに生かしたい」と語っています。

今回の公共交通機関の24時間運行の話題に関しては、終電がなくなることで残業の増加に歯止めが効かなくなるのではないか(都営バスに関しては六本木~渋谷間のみのため、どこまで影響があるかは不明)、24時間運行にしても風営法でクラブを始めとした深夜帯の遊び場が摘発され続けている状態ではメリットは少ないのではないか、という指摘もあります。

特に今回都営バスが、猪瀬都知事が「夜更けまで人がいる街」と述べる六本木-渋谷間で24時間営業を行うのであれば、当該地域での夜更けまでの経済活動についても対応する必要が生じてきます。せっかく夜更けまでバスが動いていても遊びに行く場所がないのでは本末転倒。

先日渋谷区議会が風営法の「ダンス規制」の見直しを求める意見書を全会一致で採択したニュースは大きな反響を呼びましたが、都営バスの24時間運行を表明した以上、東京都としてもこの問題に対して何らかの意志を表明する必要があるのではないでしょうか。



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