ケンタッキー州で5歳の男の子が銃を誤射して2歳の妹を死なせるというショッキングな事件がありましたが、問題なのはこの銃、昨年男の子に合法的にプレゼントされたものだということです。
コロンバイン高校銃乱射事件の例を出すまでもなく、アメリカ社会における銃の問題は深刻です。つい先日もボストン・マラソン爆破事件の直後に米上院が銃規制法案を否決し、オバマ大統領は「恥ずべき日」だとコメントを出したばかりです。
米上院が銃規制法案を否決、オバマ大統領「恥ずべき日」 Reuters
この事件が起きたのはケンタッキー州のカンバーランド郡。現地時間4月30日の午後1時頃、5歳の男の子が22口径ライフルを誤射し、2歳の妹に命中。撃たれた妹は近所の病院に搬送されましたが死亡しました。
カンバーランド郡検死官のGary White氏によると、この男の子が誤射した銃が、昨年彼にプレゼントされたCrickett社のライフル。この会社は「ぼくのはじめてのライフル(My First Rifle)」というキャッチコピーの元、子供用のライフルや備品を扱っています。
Crickett Firearms - My First Rifle - Youth Model 22 Rifles - Proudly Made In The USA
驚いたことにこの男の子はプレゼントされて以降、習慣的に銃を撃っていたということです。ただ、それはアメリカ合衆国ではそこまで特殊なことではないようで、同社のHPには銃を構える子供たちの写真ギャラリーまであります。
Crickett Firearms - My First Rifle - Youth Model 22 Rifles - Proudly Made In The USA
5歳の子供が合法的に銃を所持でき、実弾入りで自宅で保有できるというのは日本から見るとあまりにも荒唐無稽。もちろんアメリカでもオバマ大統領をはじめ、おかしいと思っている人はいますが、全米ライフル協会らのロビー活動で法規制ができないのが現状です。
なお、アメリカでは銃による死者が年間3万人を超えており、2015年にはついに交通事故死者数よりも多くなる見通しとなっています。どこまで行けば変わるのでしょうか。
American Gun Deaths to Exceed Traffic Fatalities by 2015 - Bloomberg
Kentucky Shooting Boy, 5, Shoots And Kills 2-Year-Old Sister, Police Say
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