By Jeyhun85
「忍者といえば日本」なのは世界の共通認識。その日本でも今や武術としては非常にマイナーで、むしろNARUTOに代表されるフィクションの世界の存在だと考えられています。しかし、イランでは今も忍者修行を行う人々がいるというのです。どういうことなのでしょうか?
イラン忍術学校(Ninjustu school in Iran)は1989年にアクバル・ファラジ氏が開いたイラン最初の体術学校です。20年以上かけて忍術は徐々にポピュラーになり、24000人の生徒がいるとのこと。さらにその内の3500人が女性です。イラン人女性と忍術とは、考えうる限りかけ離れた取り合わせに感じてしまいますが、生き生きと修行に励んでいます。
この学校の女性インストラクター、ファティマ・ムアメル氏は、このスポーツは女性たちに、自らの心身のバランスを養うために役立つものであり、忍術の最も大切なのは尊びと謙遜の念だと述べます。
「女性たちは自分自身を尊ぶことを学びます。まず自分自身の存在を尊び、そして自らの学ぶ忍術を尊ぶようになります。」
実際の修行の情景を見てみると、彼らの動きはなかなかのもの。体操選手のような三角跳び、バク宙から合気道を思わせる体術に棒術に剣術、ヌンチャク、手裏剣といった危険な武器の扱い方も学んでいます。実際に見てみましょう。
礼に始まり礼に終わる、武道の精神が生きています。
壁を駆け上がり回転。見事です。
くのいちたちが体術の組み手を行なっています。やはりイランなので髪は見せません。
こちらがファラジ先生。棒捌きを披露。壁に掛かっている標語の漢字が達筆なのはご愛嬌。
どこで製作されているのか、いろいろな形の手裏剣を使用。
野外での集団訓練の模様。ここで確認できるだけでもかなりの人数。
地面の枯葉の中に身を潜めて隠密の訓練です。
Iranian Ninjas-Iran-01-29-2012 - YouTube
さすがにNARUTOの螺旋丸や多重影分身の術のような忍術までは使えないようですが、それでも普通に忍者とイメージしたようなことはほとんど網羅しているように見えます。これらが包括的に海外で教えられているだけでもすごいことですが、ただ技術のみならず、武道に通じる精神修養を根本においているところも驚きです。
イランは現在アメリカやイスラエルとの緊張した関係や、核開発のニュースばかりが目につきますし、厳格なシーア派イスラム教国というイメージが先行していますが、こうして見るとイラン人たちのまた別の顔が見えてきます。この忍術が戦争で使われたりすることがないよう、心から祈るばかりです。
なお、日本の忍術を学ぶには以下のような教室があります。英語ページを持つところも多く、海外からの関心の高さを伺うことができます。
・伴家忍之傳研修所
・武神館・関西
・玄武館本部
・伊賀流 甲賀流 忍術教室
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