田母神俊雄、渋谷区の同性パートナー条例に「人類社会が続かなくなる」「国が壊れてゆく」と攻撃

以前から差別発言を繰り返す前次世代の党副代表の田母神俊雄が昨日成立した渋谷区の同性カップルを結婚相当と認める条例に対してヘイトスピーチを行って大炎上となっています。詳細は以下から。

今年1月にはISIL人質事件の犠牲者となった後藤健二氏への「在日疑惑」ツイートで大きな批判を浴びた前次世代の党副代表の田母神俊雄。今回は昨日成立した渋谷区の同性パートナー条例に関し、LGBTに対するヘイトスピーチを投げつけて再び火だるまとなっています。発言のツイートは以下のとおり。

渋谷区で同性パートナー条例が本日可決されたとか。しかしこれを認めては人類社会が続かなくなる。少数意見を尊重するという考え方が行き過ぎている。同性婚を主張する人たちは特別な人たちであると思う。制度としてそれを認める必要はない。別に同性が一緒に生活する事は禁止されていない。
— 田母神俊雄 (@toshio_tamogami) 2015, 3月 31

同性のカップルを結婚に相当する関係と、制度として認めることは、同性婚を奨励する事になります。そんな関係が正常な関係であるわけがありません。弱い人たちや特殊な状況にある人たちに対する配慮もここまで来ると明らかに行き過ぎだと私は思います。これでは国が壊れていきます。
— 田母神俊雄 (@toshio_tamogami) 2015, 3月 31

田母神は条例の成立を受けて「これを認めては人類社会が続かなくなる」「これでは国が壊れていきます」などと珍説を展開。これまで同性婚や同性パートナーシップを認めて来た国が壊れた例もありませんし、人類社会の存亡が脅かされたいかなる証拠も存在しません。

自民党の柴山昌彦議員が「同性婚を認めると少子化に拍車がかかる」とヘイトスピーチをした件はBUZZAP!でも取り上げて批判しましたが、同性婚や同性パートナーシップが理由で少子化が起こっている証拠すら存在はしていません。

【追記あり】自民党ヘイトスピーチ対策PT座長代理の柴山昌彦議員「同性婚を認めると少子化に拍車がかかる」とテレビ番組でヘイトデマ発言を行い炎上 | Your News Online

以前も掲載した世界銀行統計に基づいた、同性カップル法的保障制定後の出生率の上下を示したデータを再掲します。

（クリックして拡大）

田母神のこの意見に関しては全くもって事実無根のデマであり、LGBTに対する重大なヘイトスピーチと言う他ありません。

また、田母神は同性婚に対しても「そんな関係が正常な関係であるわけがありません」「同性婚を主張する人たちは特別な人たちである」とヘイトスピーチを重ね「制度としてそれを認める必要はない」「弱い人たちや特殊な状況にある人たちに対する配慮もここまで来ると明らかに行き過ぎ」と主張します。

昨日BUZZAP!に掲載した次世代の党の杉田水脈元衆議院議員のLGBTへのヘイトスピーチの中にもありましたが、「日本では基本的人権が保障されているにも関わらず、結婚した男女が通常享受している権利を同性カップルは受けられていないという実際上の問題がある」ことが今回の条例制定の大きな理由です。

次世代の党の杉田水脈元衆議院議員「生産性の無いLGBTへの支援策は不要」と差別発言 | Your News Online

それが理解できないのであれば、田母神は日本国憲法も、日本国憲法で保障された基本的人権も全く理解できていないことを公に晒してしまったことになります。

なお、田母神は泥沼の不倫騒動の裁判が去年の衆院選前に大きな話題になった他、ISIL事件の犠牲者である湯川遥奈さんとの関係についても明確にしておらず、さらには都知事選での使途不明金問題で反同性愛デモを行った「頑張れ日本！」の水島総とも泥仕合を繰り広げています。

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いったい「美しき日本」を壊していくような醜態を晒し続けているのは誰なのか、胸に手を当ててよく考えるべきではないでしょうか。