米マクドナルドが日本マクドナルド株売却に向けた打診を始めたことが報じられています。詳細は以下から。
米マクドナルドは、自らが約5割を握る日本マクドナルドホールディングス株の最大約33%分を売却に向けて大手商社や国内外の投資ファンドに打診を始めたことを日経新聞が報じました。
売却額は1000億円規模となる見通しで、外部の資本とノウハウを取り込んで低迷する日本事業を再建させる考え。実現すれば1971年の日本進出以来の米マクドナルドによる直轄体制が終焉を迎えることとなります。
原因となっているのは2014年の期限切れ鶏肉使用問題に始まり、2015年1月の異物混入問題を経て今も続く日本事業の苦戦。品質への信頼が大きく傷ついた他、昼マックの廃止などマクドナルド最大の売りであると認識される「安さ」を追求する路線からの迷走、全席禁煙化による喫煙客の「追い出し」など、既存客のニーズとはかけ離れた路線転換が裏目に出ていることも見逃せなそうです。
また、米マクドナルドは7月の時点で日本を「高い成長が見込みにくい市場」と位置づけて資本関係の見直しを検討していたことも重要。実際、日本最大の面積を誇る「マクドナルド原宿表参道店」が2016年1月15日で閉店が決まるなど、今後の同社の展開は決して楽観できるものではありません。
今回の米マクドナルドの日本の「市場」価値の見積もりは、他の外資系企業の判断にも影響をあたえることにもなりそうです。
日本マクドナルド売却 ファンドなどに米本社打診 株最大33%分 経営権移し、抜本改革 :日本経済新聞
東洋経済新報社
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