鹿児島県知事が26日、九電に川内原発の停止を要請しました。詳細は以下から。
参議院選挙と同時に行われた鹿児島県知事選挙で川内原発の停止を公約に掲げて当選した三反園訓知事は26日午後に鹿児島県庁で九州電力の瓜生道明社長に対し、鹿児島県薩摩川内市の川内原発を直ちに停止するよう要請しました。
この中で三反園知事は「原発を運転する者として、県民の不安に真摯(しんし)に向き合い、思いに応える責務がある」とし、「県民の不安に応えるためにも、いったん止めて再点検してほしい」と即時停止を要請、熊本地震の影響や川内原発周辺の活断層について調査、点検するよう求めました。
また、自治たちが策定する避難計画にも言及し、非難道路や非難車両の確保の支援を「事業者として、当然、対応すべき課題」と位置づけて支援体制の強化を求めました。今も復興の終わらない熊本地震では高速道路や在来線が各地で寸断され、薩摩川内市長が活用を提案した九州新幹線も運転見合わせの事態となりました。震災が発生することを考えればこうした体制の強化の要請は極めてまっとうなもの。
また、九州電力は新規制基準をクリアしたさいの計画に記されていた免震棟を、合格後に耐震構造へと計画変更しています。福島第一原発事故で免震重要棟が対応拠点として決定的な役割を担ったという重要な教訓に背を向けるこうした姿勢が県民の不安要素を増やす一因となっていることは否めません。三反園知事は要請書の中で県民の不安解消に向けた正確な情報発信も求めています。
この要請に対し、九州電力は9月上旬までに回答する予定とのこと。なお、要請とは関係なく川内原発1号機は今年の10月6日に、2号機は同じく12月16日に法に基づく定期検査に入る予定です。
川内原発の停止を公約に掲げた三反園氏が当選した以上、これは鹿児島県民の民意として受け取るのが妥当な話。九州電力はあくまで民意に反しても川内原発の運転を続けるつもりなのでしょうか?回答とその理由が待たれます。
三反園知事、川内原発停止を九電に要請 「再点検を」:朝日新聞デジタル
鹿児島県知事 川内原発の一時停止を要請 _ NHKニュース
鹿児島知事:川内原発の停止と再点検申し入れ 九電社長に - 毎日新聞
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