完全に奴隷商人が付けた奴隷の採点表です。詳細は以下から。
途上国に技術を伝える国際貢献との建前でこれまで行われてきながら、実際は外国人を不法に低賃金かつ非人間的な待遇で強制的に働かせる、奴隷制度としか言いようのない実態の蔓延する外国人への技能実習制度。
先日BUZZAP!では外国人技能実習生として来日したフィリピン人男性が(労基署が確認できた範囲で)最大122時間の時間外労働を強いられて過労死認定されたことを伝えました。
こうした事案は氷山の一角でしかなく、2015年に技能実習生のを受け入れている5173の事業場で監督指導を実施したところ、2014年よりも718カ所増えて、71.4%にあたる3695事業場で労働基準関係法令違反が認められるなど、違法操業が常態化しています。
あっせん業者側も時には「実習生は基本仕事を休みません!途中で辞めません!マジメで素直です!残業、休日出勤は喜んで仕事します!」などといった信じられないような文言で奴隷労働させられる捨て駒として外国人技能実習生を扱っており、アメリカ政府が外国人技能実習制度を人身売買と認識するのも頷かざるを得ない状況が日本には存在しています。
そんな中で外国人技能実習生の受入を行う「国際事業研究協同組合」なる組織が信じられないような奴隷の採点表を公式HPで公開しています。
これは外国人技能実習生の送出し国である6か国について、介護技能実習生に適しているかどうかを国別に項目ごとに採点した表。ミャンマー、インドネシア、ベトナム、フィリピン、カンボジア、タイのそれぞれの国民の日本で介護技能実習生としての適正を点数付けしています。リンクは以下から。
国別の介護技能実習生のポテンシャル | 外国人技能実習生受入監理団体 国際事業研究協同組合(魚拓)
どんな国であろうと、個人によって性格や資質は大きく異なるのは当然のこと。それを国籍ごとに比較採点し、適不適のレッテルを貼るのは完全なる差別行為です。
「日本への興味、親日度」の「親日国家かどうか。日本に対する強い憧れがあるかどうか。日本でキャリアを積む価値が高いかどうか」という判断基準などは実に絶句もの。日本という国に対する認識や考え方など個人個人で大きく違って当たり前。それを国籍別で計るなど彼ら彼女らを十把一絡げの単なる労働力として扱い、人間扱いしていないと断ずる以外ありません。
「介護への適性・性格」として「心から弱者をいたわる奉仕の気持ちがあるかどうか。年長者を尊重する国民性かどうか」を比較する辺りも極めて下劣。来日する外国人技能実習生たちは言葉や文化を理解しきれていない弱いマイノリティの立場です。彼らに対してこの組織はどれほどいたわる気持ちを持っているのでしょうか?この採点表が存在する以上、彼ら彼女らを人格を持った対等な人間として扱っているとは決して言えません。
外国人技能実習生を受け入れる日本側の意識が奴隷商人と奴隷主のままでは、世界各国から人身売買国家であるとの非難は決して免れません。使い潰しても問題にならない安価な労働力として外国人技能実習生を扱うのであれば、その実態は紛れもない奴隷制度として批判の対象となります。
法令遵守は当然できて然るべき最低ラインですが、あっせんや雇用側がこうした意識を捨てられないのであれば、日本が外国人技能実習生を受け入れる資格はありません。いつか移民に助けてもらわなければ立ちゆかないほど少子高齢化社会が進んだ時、このような状態のままではどこの国も助けてはくれなくなるでしょう。
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