イスラエルでレクリエーション目的の大麻の個人使用が非犯罪化されました。詳細は以下から。
大麻の合法化が世界的に進む中、イスラエルも大麻の非犯罪化に乗り出しました。イスラエル政府は3月6日、大麻の個人使用の非犯罪化を決定。
この非犯罪化により「個人が公共の場で大麻を使用」した場合は1度目は250ドルの罰金となりますが、起訴されて犯罪歴が付くことはありません。また、この罰金は薬物依存症の治療と教育に用いられます。2度目では罰金が倍増して500ドルになります。
3度目には更生教育とリハビリテーションが要求され、運転免許が一時停止となる可能性もあります。そして4度目に至って起訴され、場合によっては収監されることになります。
なお、この話が「大麻の個人使用」ではなく「個人が公共の場で大麻を使用」した場合であることに注意が必要です。
イスラエルの右派与党に属するAyelet Shaked法務大臣は「大麻に賛成だろうが反対だろうが、大麻使用者を刑事法で裁くのは間違っている。イスラエルは大麻の消費と効果に関する世界的な変化に目を瞑ることはできない」と述べています。
また、薬物及びアルコール依存症に関する委員会で議長を務める左派野党のTamar Zandberg議員は「これは重要な一歩だが、これで終わりではない。今回の決定は多くの大麻愛好家のイスラエル人は犯罪者ではないというメッセージだ」と述べています。
ここから分かるのは、今回の大麻非犯罪化がイデオロギーの左右を問わない国家的な決定であること。そして、イスラエルという国家は大麻愛好家を犯罪者として処罰するのではなく、「教育」していくことを選んだと言えるでしょう。
イスラエルでは大麻は広く浸透しており、国連薬物犯罪事務所によると9%が大麻を使用しているとされています。また、医療大麻については極めて先進的で、800万人の人口のうち25000人が医療大麻を使用するライセンスを取得しています。
今回の決定で医療大麻はもちろん、レクリエーション目的の大麻の産業も大きく躍進することは間違いなく、アメリカ合衆国の大麻合法化州で起きているような関連産業の発展も見込まれます。
Israel decriminalizes marijuana - CNN.com
Israel decriminalises marijuana to emphasise 'treatment instead of criminal enforcement' _ The Independent
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