また多重債務者が爆増してしまうのでしょうか?詳細は以下から。
消費者金融やカード会社などでつくる日本貸金業協会の山下一会長が6月14日、年に1度の会長会見で「協会員から『競争条件は適正にあるべきだ、そろえるべきだ』という意見が多く出ている」として現在「年収の1/3まで」とされている上限規制を「撤廃すべきだ」と述べました。
消費者金融やカード会社などの貸金業者が改正貸金業法で貸し付けの上限を「年収の1/3まで」とされているのに対し、銀行は規制外のため同業態のカードローンを拡大させ、残高が消費者金融を超えています。
山下会長は限度額を高額に設定するケースもある銀行のカードローンについて「目的も聞かず大口で貸すのは問題。実態を調べ、何かルールをつくったほうが顧客の保護につながる」としながらも、なぜが上限規制は撤廃を訴えています。
改正貸金業法による規制のおかげで5件以上の借り入れがある多重債務者はこの10年間で1/19に激減しています。しかし最近はカードローンの増加で再び多重債務が増える懸念が出ていることから日本弁護士連合会などは銀行への規制強化を求めているところ。
顧客の保護につながるルールを作るのであれば、日本弁護士連合会の求めるように銀行のカードローンにも「年収の1/3まで」を適用すればよいはずですが、今回の会見内容はその真逆を行くことになります。
ただでさえ過去には多重債務という大きな問題があり、改正貸金業法によってそれが1/19にまで減ったということは、極めて有効な法改正が行われたことを意味します。その改正に逆行するような山下会長の訴えは単なる業界利益の増大を狙ったものとしか受け取りようがありません。
悲惨な多重債務に陥る人をひとりでも減らすためにも、「年収の1/3まで」という規制の抜け道を塞いでいくことが最善なのではないでしょうか?
貸金業、貸付規制撤廃求める 銀行カードローンに押され:朝日新聞デジタル
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