Photo by Japanexperterna.se
現代の奴隷制度として悪評の高い外国人技能実習制度にコンビニ各社が名乗りを上げることが分かりました。詳細は以下から。
最低賃金を下回る給与、劣悪な労働環境、サービス残業の常態化やパワハラ・セクハラの横行など、「外国人技能実習制度」の名の下に外国人に対する虐待や人身売買と言うしかない惨状が放置されている事をBUZZAP!ではこれまでも繰り返し報じてきました。
2016年には妻と娘ら家族を養うために2011年に来日したフィリピン人男性が最低でも1ヶ月に78時間半~122時間半の時間外労働を続けさせられ、27歳の若さで心疾患のため死亡し、初めての過労死での労災認定がされたことがニュースになりましたが、これは氷山のほんの一角に過ぎません。
2015年に技能実習生のを受け入れている5173の事業場で監督指導を実施したところ、2014年よりも718カ所増えて、71.4%にあたる3695事業場で労働基準関係法令違反が認められており、完全に奴隷労働が常態化しています。
これらは労基法違反であることは言うまでもありませんが、外国人に対する深刻な人権侵害が多数発生している以上、こうした状況を放置することは国際関係の視点からも極めて深刻な問題です。
しかし、そうした対策が遅々として進まない中、コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会がこの現代の奴隷制度である「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるよう、年内にも政府に申請する方針を固めたことが報じられました。
人手不足が慢性化しているコンビニ業界では現在留学生を中心に外国人アルバイトを積極採用しており、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社では既に全店員の6%弱に当たる計約4万4千人に達しています。
コンビニ店舗運営が外国人技能実習制度の対象となれば、外国人労働者の比率がさらに増えることは間違いありません。それ自体は問題ないものの、人手不足で賃金が高騰しているコンビニ店員を低賃金で酷使できる「外国人奴隷」で置き換えて経費削減を目論んでいるとすれば、これは当然極めて大きな問題です。
これまで違法行為と人権侵害の温床であった外国人技能実習制度を用いる中で、コンビニ各社がいったいどんな賃金と待遇で外国人を雇用するのか、全国の現場で厳しく監視する必要があります。
コンビニも「技能実習」対象に 外国人アルバイト、既に4万人超 - 共同通信 47NEWS
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