民進党と希望の党、統一会派を作ろうとしたらなぜか双方が分裂へ



烏合の衆の右往左往なのか、自浄作用の表れなのか計りかねるところです。詳細は以下から。


野党第1党の勢力となるべく統一会派の結成を目指していた民進党と希望の党ですが、結果的に双方が分裂に向かうという事態になりました。

1月15日の民進党と希望の党の幹部間合意を受け、16日に両党はそれぞれ統一会派の結成に向けた党内手続きを進めましたが、どちらの党でも紛糾した挙句、分裂する公算が大きくなりました。

民進党と希望の党は衆議院で野党第1党の立憲民主党を上回る議席数を持つ統一会派を結成し、国会対策の主導権を握ろうと画策していましたが、主義主張よりも数の理論を優先しようとする動きに対して異論百出の状態で、双方が空中分解する可能性が濃厚になってきました。

◆希望の党の分裂
希望の党の玉木雄一郎代表はこうした情勢でも17日の両院議員総会で承認を求める考えを譲らず、「総会の決定に従えない場合、分党してはどうか」と反対派に打診。

これを受けて結党メンバーである松沢成文参院議員団代表は中山成彬元国土交通相、中山恭子元拉致問題担当相、行田邦子参院議員、井上一徳衆院議員と共に「分党」協議に臨む意向を固めました。さらにここに細野豪志元環境相らが加わる可能性もあるとのことで、政党要件を満たす5人以上を擁して新党を結成する見通しです。

「希望の党」の党名は松沢氏側が引き継ぐ方向とのことで、メンバー構成を見ても希望の党は「日本のこころ」の流れを汲む極右泡沫政党として短い命を終えることになりそうです。

一方、結党メンバーの長島昭久政調会長、松原仁代議士会長、笠浩史衆院議員らは残留する方針で、こちらはいわゆる「民進党右派」の牙城となる事が間違いなさそうです。

◆民進党の分裂
一方の民進党は常任幹事会を開き、大塚耕平代表が「国会での態勢を整え、安倍政権と厳しく対峙(たいじ)していく方向で臨ませてほしい」と述べて理解を求めました。

しかし小川敏夫参院議員会長や福田昭夫幹事長代理は立憲民主党との協議優先を要求。福田氏は途中退席して記者団に統一会派には参加しない意向を明らかにしています。

民進党は17日に両院議員総会と全国幹事会を順次開催して統一会派の是非を議論しますが会派結成反対派は否決に持ち込む考えで紛糾が予想されます。

民進党の岡田克也常任顧問が代表を務める民進党籍を持つ議員らで作る衆院会派「無所属の会」は16日夜の会合で、総会で会派結成の採決を行うことに反対する方針を確認。このまま党分裂に発展する可能性が濃厚です。

こちらでも立憲民主党よりも希望の党との統一会派を優先する参議院の右派のみが残る公算であることを考えると、この統一会派は完全に「民進党右派」の集合であると考えることができそうです。

◆烏合の衆か、再結集か
ぱっと見の印象では野党お馴染みのゴタゴタの離合集散に見えてしまいますが、希望の党が極右勢力と分裂し、民進党が立憲民主党を重視する勢力と分裂して統一会派の結成を行うと考えれば、むしろこれまでよりも政党の思想的な統一度は高まると言えそうです。

この「民進党右派」勢力が野党勢力としてどれほどの規模を持ち、どういった立ち位置で活動していくことになるかは推して知るべしですが、「無所属の会」が統一会派に反対する民進党議員のある種の受け皿として機能すること、さらには統一会派に参加しない議員に対して立憲民主党が個別に連携を呼び掛けていることから、情勢はむしろ分かりやすくなったと言えるかもしれません。

民進、希望とも分裂へ=統一会派めぐり:時事ドットコム

希望の党分裂、松沢成文氏ら新党結成へ 民進との統一会派反発、執行部側は党名変更も - 産経ニュース


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