「私の政権で拉致問題を解決する」と豪語した「拉致の安倍」、拉致問題を前進させるためトランプ大統領に間接「直談判」の謎



なぜ直接言いに行かないのでしょうか?詳細は以下から。


◆「拉致の安倍」というハリボテの崩壊
安倍首相がトランプ大統領との首脳会談とG7サミットに向けて旅立つ際の「核・ミサイル問題、そして何よりも大切な拉致問題が前進するよう、しっかりと大統領とすり合わせを行い、米朝首脳会談を成功させたい」という発言に失望が広がっています。

この原因は、安倍首相がかつて「拉致の安倍」と呼ばれるほどに北朝鮮による日本人拉致問題に関わってきたはずなのに、この極めて重大な局面において拉致問題の前進をトランプ大統領に「おすがりする」形になっていること。

2012年の第2次安倍政権の開始時には私の政権で拉致問題を解決すると豪語したにもかかわらず、5年半が経ってもなんら成果を挙げることができず、得意の「やってる感」を出すためだけに拉致被害者家族らをダシにし続けてきたことは当事者からも厳しく糾弾されています。

◆金正恩「なぜ日本は直接言ってこないのか」の衝撃
こうした状況下、2018年4月に板門店で開催された歴史的な南北首脳会談の中で金正恩が日本人拉致問題に触れて「韓国やアメリカなど、周りばかりが言ってきているが、なぜ日本は直接言ってこないのか」という衝撃発言を行ったことをフジテレビが報道。


日本が拉致問題について北朝鮮とのまともなパイプを持っていない事が大々的に曝露されてしまいました。

この件については、東京新聞の五味洋治論説委員が「北朝鮮がミサイルを発射するたびに、『政府は北京の外交ルートを通じて抗議した』と報じられますが、実際は北朝鮮大使館にファックスを送っておしまいなんです」と曝露しています。

これに元外務官僚の天木直人氏がこの曝露に太鼓判を押すなど、安倍政権がこれまで存在していたパイプを潰してしまい、直接交渉する事ができなくなっている現状が浮き彫りになりました。

今回の安倍首相の発言は、金正恩その人が「なぜ日本は直接言ってこないのか」と公式の場で発言しているにもかかわらず、直接言いに行くルートが存在しないことを明確に認めた事になり、「拉致の安倍」という肩書きが完全なるハリボテでしかなかったことを完全に証明してしまったのです。

◆トランプ大統領にどんな「見返り」を差し出すのか
トランプ大統領に米朝首脳会談直前のこのタイミングで間接「直談判」を行うということは、それに見合う何らかの見返りを与えることになるのはどんな外交オンチでも分かること。

誕生日プレゼントになにやら渡してご機嫌を取るつもりでいるようですが、そうした「トランペット(編集部注:「トランプのペット」という意味のアメリカ国内での安倍首相の愛称)」として尻尾をちぎれんばかりに振りまくる外交姿勢は間違いなく世界的なビジネスマンであるトランプ大統領から足下を見られる結果となります。

日本も含まれる鉄鋼・アルミニウムの輸入制限に続いて最大25%という輸入車への追加関税も検討しているトランプ大統領に安倍首相がいったい何を差し出すハメになるのでしょうか?それは日本人の税金や産業、ひいては生活に直結するものですから他人事として眺めているわけにはいきません。

◆G7サミットでも…
安倍首相はさらに、6月8日からカナダで開催されるG7サミットについても「米朝首脳会談に向けて、トランプ大統領を支持するというメッセージを出してG7の結束を示したい」と強調。

これまで「最大限の圧力」を主張してきた安倍首相がこの期に及んでトランプ大統領の後を必死でついて回り、外野に向かって必死に支持を訴える姿は正真正銘のトランペットとして失笑を買うだけに終わる危険性もあります。

「私の政権で拉致問題を解決する」と5年半前にぶち上げた「拉致の安倍」ですが、米朝首脳会談の際にシンガポールで金正恩に直談判するという選択肢も持てずに右往左往する姿はさすがにちょっと滑稽過ぎるのではないでしょうか。

拉致と日本人
拉致と日本人
posted with amazlet at 18.06.07
蓮池 透 辛淑玉
岩波書店
売り上げランキング: 179,667

・関連記事
【悲報】外務省「日本を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しい、冷戦時期よりも!キューバ危機よりも!!」 | Your News Online

河野外相「北朝鮮が次の核実験の用意」→アメリカの研究所にフェイクニュースと断定される | Your News Online

「北朝鮮と断交しろ、労働者受け入れも交易も全部だ」と河野外相が世界中の166ヶ国に強く要求 | Your News Online

日本政府、北朝鮮のミサイルを事前察知していたことが判明 | Your News Online

あからさまな失言やデマを垂れ流す政治家はなぜ増えたのか、おぞましいカラクリが仕組まれた「日本型フェイクニュース」の闇 | Your News Online

安倍政権、北朝鮮より内閣不信任決議案の方が脅威だったことが明らかに | Your News Online