どこぞの泡沫政党の代表戦とは訳が違うのですが…?詳細は以下から。
自らがルールを変更して3選を可能とした自民党総裁選に挑む安倍首相が対立候補の石破茂元幹事長との論戦から全力で逃亡を図っています。
安倍首相は自分が3選を果たすという目的のために自民党総裁選のルールを変更しましたが、なぜか現時点でまだ立候補を表明していません。
産経新聞によると安倍首相は「現職がいるのに総裁選に出るというのは、現職に辞めろと迫るのと同じだ」と周囲に述べるなど出馬の意思は満々で、現職の総裁として誰よりも早く出馬表明していなくてはおかしいはずの立場です。
ではなぜ出馬表明をしないのかといえば、それは石破氏との論戦から逃亡するためと言わざるを得ません。総裁選挙管理委員会は討論会の日程を検討する構えですが、首相周辺からは
総裁選は党員や党所属議員ら限られた人にしか投票権がない。一般人にも届くような討論会をしても仕方ない。
という驚くべき声が漏れていることを朝日新聞が報じています。これは極めておかしな話で、自民党は政権与党であり、自民党総裁がそのまま内閣総理大臣という行政府の長を努めることになります。
つまり自民党総裁選は政党のトップを決める選挙でありつつも、同時に日本という国の行政のトップを決める選挙であり、日本に住む誰にとっても大きな影響を及ぼすため、一般人に投票権がないからといって「一般人にも届くような討論会をしても仕方ない」という話にはなりません。
安倍首相はこれまでも繰り返し「国民に丁寧に説明していく」と述べてきましたが、自らがルールを変えてまで臨む自民党総裁選である以上、対立候補との論戦の中で自らのヴィジョンを明確に示し、国民に丁寧に説明する義務があります。
石破氏は米大統領選の例を挙げて
大統領は、どんなに忙しくても討論に応じている。国民に向けて語ることを優先し、それが民主主義を支えてきた。日本もそうあるべきだ。
と記者団に語っていますが、これは誰がどう聞いてももっともな指摘。首相周辺は「『モリカケ』の追及をやりたいだけで政策論争をやる気がない」「相手にする必要はない」などと反発しているようですが、これも国民の方を向いていない意見です。
政策論争をやらなければならないことは間違いありませんが、あれだけ多くの嘘にまみれ、公文書改ざんまで行われた憲政史上最悪の事件を見過ごす訳にはいきませんし、実際に7月末に行われた世論調査でも3/4に当たる75%がその「モリカケ」への説明に納得していません。
3選された際の石破氏とその周辺への冷遇を公言し、21日には首相を支持する5派閥の幹部らが党本部で会合を開催して総裁選対策を練るなど根回しに余念のない安倍首相。このまま3選した場合に安倍首相がどこを向いてどのような政治を行うのか、現在の総裁選への姿勢から垣間見ることができると言えそうです。
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