九州電力「原発再稼働しまくってて秋は電気余りそうだから太陽光発電は停止してね」



九電にとっては原発を動かす事が優先のようです。詳細は以下から。


川内原発と玄海原発が再稼働し、現状原発4機が稼働している九州。そんな九州で「電気余り」という理由で九州電力から太陽光発電の事業者らに発電停止要求が出されることになりそうです。

九州は元々日照条件に恵まれていることから、太陽光発電が非常に盛んです。2018年4月29日13時には九電管内の電力消費のうち8割以上を太陽光発電による電気が賄うという実績もあり、現在も月平均5万KWのペースで増加が続いています。

つまり、九州は日本において名実ともに太陽光発電の先駆的な地域だと言うことができます。

ですが、これから秋になって冷房などの使用が減ることから「電気余り」の状態が予想されています。過剰供給が大規模な停電に繋がりかねないという理由から、これまでも九電は火力発電を抑制したり太陽光発電の電力を用いて揚水発電を行ったりしてきました。

これらの調整も困難になった時に行われるのが出力制御で、太陽光発電の事業者に支持して発電を一時的に停止させます。これまでこの出力制御は離島以外の国内では実績はありません。

なお、原発は「発電コストが安い」「出力が安定している」などの理由で「ベースロード電源」として優遇されているため、出力制御で停止が求められる順番は最後になります。

これまで原発ゼロで何年も猛暑を乗り切ってきており、節電が進むと同時に人口も減少している日本で、それでも敢えて老朽化が進み、もんじゅの廃炉に象徴されるように核燃料サイクルも破綻した原発を優先する判断には疑問を呈さざるを得ません。

また、原発優先の方針は原発を保有する電力会社に有利なもので、再生可能エネルギーを扱うより小規模な新電力事業者を圧迫するものとなります。

いったい九州電力はこれから先、管内のエネルギーをどのように賄ってゆくつもりなのでしょうか?再生可能エネルギーの発展を抑制しながら、回る見込みの全く見えない核燃料サイクルにそれでも邁進するつもりなのでしょうか?

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