自動車税「走行距離での課税」に方針変更か、地方に壊滅的な打撃



この方針が実現すると自動車必須の地方が壊滅することになります。詳細は以下から。


自動車関連税制の将来的な見直しとして、政府与党が走行距離に応じた課税を検討していることが11月27日に判明しました。

与党税制調査会は「若者の車離れ」などで自動車の保有者が減少し、将来的な自動車税が減少する事への対策として、現在は排気量に応じて課税している自動車税の新たな基準づくりについて議論しました。

現在の自動車関連の税金は、購入時の自動車取得税に加えて保有者が毎年納める自動車税、車検時にかかる自動車重量税があります。このうち保有者が払う自動車税は排気量によって異なり、1000cc超1500cc以下の小型車には年3万4500円の税金がかかっていましたが、変更となるのはこの部分。

「走行距離での課税」の方針が実現すれば、通勤など日常生活で日々自動車を使用している地方在住者により大きな負担が掛かることになります。

JR北海道の例を見るまでもなく、地方では人口減少などにより公共交通機関が縮小の一途を辿っており、自動車に頼るしかない現状が確固として存在しています。

そうした中で自動車税が「走行距離での課税」となれば、「若者の車離れ」はますます進む事になりますし、UターンやIターンといった若者の地方での就職や生活基盤作りに冷や水を浴びせることになります。

もちろんこの方針は個人のみならず運送業や流通業などにも極めて致命的な「増税」となる可能性が高く、近年利用者の増えているカーシェアリングの価格などにも影響することになります。

実現すれば自動車社会の地方を壊滅に導く一手となる可能性が非常に高い方針ですが、政府与党はどのような日本の将来像を描いているのでしょうか?

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