大麻から抽出される「CBD」はどう使う?流行りだした今こそ知っておくべきいくつかのポイント



大麻から抽出された成分ながら日本でも合法なCBD(カンナビジオール)。どんな効果があり、どう使うべきなのかをまとめました。詳細は以下から。


カナダで大麻が合法化され、アメリカ合衆国でも大麻合法州が増え続けていることはBUZZAP!でも報じたとおり。その影響を受けてか、大麻から抽出される成分「CBD(カンナビジオール)」が日本にも次々と入ってきています。

このCBDは日本でも大麻取締法の対象にはなっておらず、完全に合法です。そのため楽天でも普通に買うことができますし、ドン・キホーテには既にCBDコーナーが開設されていたりもします。


サプリやハーブ感覚で気軽に国内でCBDが手に入るようになった今だからこそ、購入の際に注意すべきポイントをまとめてみました。

◆CBDってどんな効果があるの?
まずCBDとは何かというと、大麻などの麻に含まれるカンナビノイドのひとつ。大麻取締法で禁じられている有名な大麻の有効成分THC(テトラヒドロカンビノール)とは違い、いわゆる「ハイ」になることはありません。

そのため法規制もされておらず、リラクゼーションのためのハーブ類と同様の扱いをされているのが現状です。

効能としてよく謳われるのが「ストレスの軽減」や「精神の安定」「抑鬱状態の改善」など。ハイにならずに気分を沈静させ、イライラやストレスを解消しつつ眠りやすくなるため、仕事などで疲れている時などに適しています。


加えていわゆる医療大麻の医薬品製剤としては、多発性硬化症に伴う疼痛の緩和、難治性てんかんの治療などにも用いられています。現在は統合失調症の治療薬などとしても実験が進められているところ。

これまでの長い違法薬物としての規制の歴史のため、大麻の成分の医療やリラクゼーションのための研究はまだ発展途上段階にあり、今後さらに有効性が確認されていく可能性もあります。

先日は日本でも熊本大医学部の医師や研究者の半数以上が医療大麻を肯定的に捉えているというアンケート結果を熊本日日新聞が報じるなど、医療現場での大麻の研究や利用への理解も徐々に進んでいることが分かります。

では、そんなCBDを購入して使ってみる時にどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。海外ニュースサイトEntrepreneurが特集しています。

◆購入・使用時に気をつけるべきポイントは?
・リキッドとオイルは別物
CBDの流通する主な形態はリキッドとオイルと呼ばれるもの。いずれも小瓶に入った液体のため、ぱっと見には違いが分かりにくいかもしれません。

リキッドは英語ではチンキと呼ばれており、これはCBDをアルコール水溶液で抽出したもの。オイルはCBDをヘンプシードオイルやオリーブオイル、ココナッツオイルなどの油を使って抽出したものになります。

どのように使用するかでどちらを選ぶかは変わってきますので、間違えないように注意。もちろんヴェポライザーで吸引するための専用ボトルなどもありますし、ワックスやカプセルなども存在するため、種類はこの限りではありません。


・ラベルで含有量をしっかりチェック
CBDプロダクトの中には成分や含有量がしっかりと表示されていないものもあります。Certificate of Analysis(もしくはCOA)という分析証明書がラベリングされているかどうかがひとつの大きな目安となります。

こうした証明がなされていないプロダクトはクオリティが消費者に対して保証されていないため、効果への信頼性が薄れ、リスクが増大します。

もうひとつのポイントとしては、リキッドに関しては食用グレードのアルコールが使用されているか。こちらも製造者が消費者目線でプロダクトを作っているかどうかを示す指標となります。

・大量摂取をしない
CBDはドラッグではなく、大量に摂取してもハイになることはありません。なのでドバドバ摂取するのは単なる無駄。無知なガキがイキってるだけにしか見えないので注意しましょう。

これはハーブティやサプリを大量に飲んでも一定以上の効果が得られないのと一緒です。

・添加されているフレーバーにも留意を
CBDのリキッドやオイルには植物精油などが薬効やフレーバーのために添加されている場合があります。

それらの多くは単体でも不安解消やリラックスといった目的のために用いられるアロマやフレグランスの場合もあるため、自分の望む用途に合っているかチェックしてみるとよいでしょう。


・安物を安いからという理由で選ばない
それではCBDを試してみようと思い立って調べてみると、価格帯に大きなばらつきがあることが分かります。楽天で見ても2000円を切るものから15000円を超えるものまでまさにピンキリです。

もちろんお試し用の小ロットで低価格になっているプロダクトもありますが、用途や分量、CBDの含有量などを比較検討し、その上で価格が妥当かを判断する必要があります。

ということで、基本的にはサプリメントなどを選ぶ際のフローと大きな違いはありません。今後医薬品としてCBDを含む薬品が日本で使用できるようになった場合にはまた話は違ってきますが、現状としてはこの辺りに留意しながら選んでみるとよいでしょう。
(Photo by WeedPornDaily

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