【追記あり】安倍首相が4月7日にも緊急事態宣言へ、ただしロックダウンできず通勤や外出にも制限なし



緊急事態宣言へのはじめの一歩という位置づけなのでしょうか。詳細は以下から。


安倍首相が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月6日にも緊急事態宣言に向けた準備に入ることを表明する見通しであることを日本テレビが報じています。

それによると、すでに現時点でも水面下では政府も専門家らに意見を聞きながら検討作業に入っているとのこと。安倍首相が週明けにこの方針を正式に表明するということになります。

ただし緊急事態宣言を受けても、外出自粛要請には強制力も罰則もないため、武漢や欧米のようなロックダウンは行われないとのこと。

加えて生活必需品の買い出しや、仕事のための通勤もこれまでどおり制限されることもないとされています。

これまでも繰り返し求められていた緊急事態宣言への準備をこれからするのかという後手後手の対応に加え、満員電車での通勤がこれまでどおり認められる状況に、感染拡大防止の効果への疑問の声も上がっています。

なお、日本医師会は4月1日時点で「医療危機的状況宣言」を発表。また医師資格を持つ国会議員でつくる超党派議員連盟でも3日の会合で緊急事態宣言の早期発令を求める決議をまとめています。

感染が急激に拡大する東京都の小池百合子知事も(宣言を)出すと都にとって大きなパワーになると語るなど、感染拡大を食い止めるために緊急事態宣言が必要との意見は各界から日増しに強くなっていました。


ただし緊急事態宣言を発令すれば、消費増税で打撃を受けた日本経済へのさらなるダメージは必至です。

加えて緊急事態時の業務停止は休業手当の支払い義務が対象外となることを厚労省が明言しており、所得補償をセットにしなければビジネスの破綻だけでなく生活困窮者の大幅増加も避けられません。

ということでしっかりとした所得補償策が示されなければ、このまま緊急事態宣言を発令してもビジネスを続けざるを得ず、通勤も継続しなければならない人が大勢出てくることは間違いありません。

3月14日には新型コロナ特措法が成立、施行されていますが、わざわざインフル特措法を時間をかけて改正する際にも、その後3週間でもこれらの問題の炙り出しと対策が取られていなかったことになります。

【12:00追記】
安倍首相が緊急事態宣言を4月7日に出し、8日から効力を発生させる方向で調整に入ったことを政権幹部が明らかにしました。

対象地域は東京を含む首都圏や大阪、兵庫を軸に調整しており、北海道や京都についても検討されているとのこと。期間などについては現在調整中とみられます。

新型コロナ特措法での緊急事態宣言はインフル特措法と同様のため、発令されると対象地域の都道府県知事は住民に対して外出自粛の要請が可能となるほか、学校、社会福祉施設、一定規模以上の競技場、映画館、ホール、劇場などの使用制限やイベントの自粛を要請することも可能に。

また臨時に医療施設を開設するため、土地、家屋又は物資を強制的に使用することができるようになります。加えて必要な医薬品、食品などの売り渡しを業者に要請することも可能で、業者が不当に応じなければ「収用」した上で罰則を科すことも可能となります。

【18:05追記】
東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県への1ヶ月の緊急事態宣言を7日に発令することを安倍首相が明言しました。

4月7日に開く専門家らの「基本的対処方針等諮問委員会」の意見を踏まえた上で対象区域や期間などを最終決定して宣言するとのこと。具体的な期間はゴールデンウイーク最終日の5月6日までとなる見込みです。

呼吸器内科医が解説!  新型コロナウイルス感染症 — COVID-19 —
粟野 暢康, 出雲 雄大
医療科学社 (2020-03-31)
売り上げランキング: 91

・関連記事
新型コロナで営業縮小のバーやクラブに支援金給付へ、東京都が決定 | Your News Online

「4月4日(土)」からテレビ局・小売・飲食店・高速バスなど一斉休業へ | Your News Online

「平日も外出自粛を」小池都知事が要請、緊急事態宣言も間近か | Your News Online

新規感染者過去最多の東京都が「首都封鎖」に向け物流事業者との協定や4000病床整備など加速、オリンピック延期論が後押しか | Your News Online

「客が払い戻し求めなければ寄付扱いに」イベント中止の事業者支援に現金給付なし | Your News Online