スカイツリー建設費450億円を超える466億円の血税が投入されながら、数千枚単位の不良品が発見されて全量回収となったアベノマスク。
その配布決定に至るには、国民の知らないところで経産省の「暗躍」があった模様です。詳細は以下から。
54億8000万円でアベノマスクを受注した興和株式会社が3月5日の段階で「ガーゼマスクの取り組みについて」(魚拓)というプレスリリースを掲載。その中で国からの要請で国内外の工場でガーゼマスクを生産してゆくことを公表していました。
興和株式会社は、国からの要請のもと、広く海外に展開している繊維事業の経験を活かし、国内と海外の生産協力工場を活用した「ガーゼマスク」の取り扱いを推進してまいります。3月には1,500万枚規模、4月には5000万枚規模の生産を目指し、日本国内に供給してまいります。
(ガーゼマスクの取り組みについて より引用)
これについては経産省の公式サイトでも言及があるほか、3月6日付で共同通信グループのNNA ASIAが「マスク5千万枚、興和がミャンマーで生産 - NNA ASIA・ミャンマー・医療・医薬品」と国外の工場がミャンマーであることにも言及しています。
そしてこの記載は前記事で取り上げた3月18日のミャンマージャポンが「ミャンマーで日本向けガーゼマスクを1か月に5,000万枚生産へ」(魚拓)という記事での枚数と完全に一致。
ミャンマーで日本向けのガーゼマスクが4月から1か月あたり5,000万枚生産されることがわかった。7Day Dailyが伝えたもの。
マスクを生産するのは、名古屋市に本社がある医薬品・繊維事業の興和で、3月中に1,500万枚を生産し4月には5,000万枚に増産する予定。日本政府・経済産業省からの要請に応えたもので、既に第1便は日本に到着済み。使い捨ての不織布マスクに対し、ガーゼマスクは洗濯して何度も使うことができる。
(ミャンマーで日本向けガーゼマスクを1か月に5,000万枚生産へ ? MJビジネス (ミャンマージャポン)より引用)
アベノマスクの発表は4月1日で「エイプリルフール?」と話題になりましたが、「お肉券」や東京オリンピック延期決定よりはるか前の3月頭時点で、政府と経産省から興和にアベノマスクの生産要請が決定事項として行われていたことが判明しました。
アベノマスクが大炎上しながらも撤回されなかった大きな理由はここにあるとも言えそうです。
また、発表の1月近く前に政府と経産省が既成事実として布マスクの生産を始めさせていたことには、何らかの利益誘導が行われたのではないかとの疑念もささやかれています。
その中では日本ミャンマー協会の最高顧問に麻生太郎副首相が就任していることや、以前からミャンマー支援に熱心で、ミャンマーで教育支援を行うNPO、GMI(メコン総合研究所)の名誉顧問を務める安倍昭恵首相夫人の存在など、現政権とミャンマーの近さも指摘されています。
なおアベノマスクを受注した4社のうち興和と伊藤忠商事は、4月23日に妊婦向け配布の50万枚のうちに7870件の汚れやカビ、髪の毛や虫などの異物混入、左右のゴムひもの長さが違うなどの不良品が見つかったことから、未配布分のアベノマスクを全て回収して再検品を行うと発表しています。
スカイツリー建設費を超える税金が投入されたアベノマスク、いったいどのような経緯で政府に経産省が絡んで業者を選定して発注し、なぜ不良品まみれの惨憺たる結果に終わったのか、非常時なればこそ徹底的に検証する必要がありそうです。
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